アフリカの森の民と語り合おう 「ピグミー」招聘に向けて | 市民自治ノート - NPOまちぽっとから

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 このブログは、NPO法人まちぽっとスタッフの伊藤久雄が書いています。このブログでは、「市民自治」の推進に必要なさまざまな情報や、NPO法人まちぽっとの活動などを発信していきます。

アフリカの森の民と語り合おう 「ピグミー」招聘に向けて

講師 西原智昭さん (日本森林管理協議会事務局長

 

NPO現代の理論・社会フォーラム 先住民族研究会のお知らせ

日時 2024年6月8日(土)14:00~17:00

会場 専修大学神田校舎7号館7階774教室

     千代田区神田神保町3-8 地下鉄神保町駅A2から徒歩5分

参加費 500円(NPO正会員は無料)

予約等は必要ありません。直接会場にお越しください。

問合せ NPO現代の理論・社会フォーラム事務局

    TEL: (03) 3262-8505 e-mail:gendai@abox.so-net.ne.jp

 

 講師の西原さんは、1989年から2019年まで30年間、アフリカ・コンゴ盆地の熱帯林で野生生物の調査研究や熱帯林生態系保全の実務に携わってきました。その際、森を熟知する先住民族ピグミー(裏面に注)のサポートを常時受けてきました。
 

ピグミーの家族と西原氏(左から二番目)©西原智昭

 

いま、先住民族の依拠する森林が、木材や鉱物、農産物の資源開発を通じて脅かされています。ピグミーが森から追い出され、狩猟採集の伝統的な生活の変容を余儀なくされています。貨幣経済や学校教育の拡大により、彼らの伝統知や言語が失われつつあります。

 

こうした現状は「文明社会」による開発行為によってもたらされています。われわれの生活は誰かの犠牲の上に成り立っている面があるのではないか、便利で豊かな生活でも格差やストレスに満ちた社会ではないか、立ち止まって考えてみる必要があります。

西原さんは、獲ってきた獲物を平等に分配して格差を生まず、「自殺がない」ことに象徴されるピグミーの社会のあり方には学ぶべきヒントがあると語っています。そして、ピグミーを日本に招聘し(8月末)、直接彼らから話を聞き交流しようという計画を立てており、当NPOもそれに協力しています。多くの方のご参加・ご協力をお待ちしております。

 

↓招聘プロジェクトのクラウドファンディングが進行中!  https://readyfor.jp/projects/african-forest-people

 

【西原智昭さん】 日本森林管理協議会事務局長、先住民族研究会事務局員、WCS(野生生物保全協会)自然環境保全研究員。京都大学出身、理学博士。人類の起源と本質、自然環境保全、先住民族、エシカル社会等を問う。著書『コンゴ共和国〜マルミミゾウとホタルの行き交う森から』(現代書館2020年)など。

 

(注)「ピグミー」というのはかつてヨーロッパ人がアフリカ大陸に入植したとき以来「背が低い人々」のことを意味する蔑称であったが、現在はアフリカ・コンゴ盆地の熱帯林各地域により「…族」という形で集団名が付される。ただ彼ら自身も長年総称として自ら「ピグミー」と呼ぶ習慣があり、ここでも彼らの総称として限定的に使用させていただく。