古代出雲の旅 - ⑨上塩治(かみえんや)地蔵山古墳、上塩治築山古墳、今市大念寺古墳
3つの遺跡は近いところに固まってあり、とも国指定史跡である。3つの遺跡とも横穴式石室が残っており、実際に中に入って見ることができる。
上塩治地蔵山古墳 島根県HP
上塩治築山古墳 島根県HP
今市大念寺古墳 島根県HP
石室の見どころ(今市大念寺古墳)
石室は玄武岩の自然石や割石を積み上げて築かれており、奥室、前室、羨道から構成される複式構造で県内最大。
奥室の奥、左壁沿いにある大石棺は、長さ3.3m、幅1.7m、高さ1.89mを測る、全国最大の家形石棺で、凝灰岩を刳り抜いて造られている。蓋石は内外とも家形に加工され、蓋の軒部には円柱状の縄欠突起が6個付いています。直方体状の身の横には四角い口が開いており、ここから遺体や副葬品を納めたのでしょう。江戸時代に描かれた絵図を参考にすると、埋葬後、この四角い口は別の板石で塞がれていたと推測できる。
前室にも凝灰岩の板材を組み合わせた家形石棺(小石棺)があったが、現在は基底部の一部しか残っていない。