かつての花形、担い手はどこに? 学生離れ、4割が運転未経験 | 市民自治ノート - NPOまちぽっとから

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かつての花形、担い手はどこに? 学生離れ、4割が運転未経験

 

毎日新聞 2024/3/23

 

 原子力に未来はあるのか。政府は原発活用にかじを切ったが、肝心の担い手が見えない。

 

政府・原発活用方針 でも戻らない学生

 2023年10月に都内で開かれた原子力業界に特化した就職活動セミナーには、東京電力ホールディングスや三菱重工業から原子力規制庁までの46団体がブースを出展した。

 

 「(原発の運転開始から)40年超がたっているので、リプレース(建て替え)を考えないといけません」。国内最多の7基の原発が再稼働している関西電力のブースでは、将来的にも原発の技術者が求められることを採用担当者が説明し、学生たちが耳を傾けていた。大学院で機械工学を専攻する男子学生は「関電は国内でも多くの発電所が動いていると聞き、他の会社ではできない作業がありそうだと思った」と話す。関電の採用担当者は取材に「(本社のある大阪から離れた)東京にもかかわらず、思った以上に学生が来てくれた。優秀な人材を採用したい」と手応えを語った。

 

 原子力プラントの製造などを手がける東芝の担当者は「『自分たちの将来のエネルギーをどうにかしなきゃいけない』という学生が増えた。縁の下の力持ちになることに使命感を持つような学生が共感してくれている」と政府の原発政策の方針転換による効果を話す。

 

 だが、現実はそこまで明るくない。23年度のセミナー出展数は東京・大阪の2会場で計85団体と前年度比9団体増えた一方、来場者は43人減の430人だった。

 

 東電福島第1原発事故前の10年度は計1903人が訪れていたセミナーは、原発事故後の11年度に496人と約4分の1に激減。255人(19年度)を底に回復基調にはあるが、事故直後の水準にも戻ってはいない。

 

 かつては「東電に入社できなかった人が行くのが経済産業省」(エネルギー業界幹部)と言われるほど、電力会社は役所に対して強く、人気もあった。だがセミナー会場にその名残はない。会場で大きな人だかりができていたのは、大手の電力やメーカーではなく、業界を監視する立場の原子力規制庁のブースだった。

 

以下、有料記事

原発・出口なき迷走:かつての花形、担い手はどこに? 学生離れ、4割が運転未経験 | 毎日新聞 (mainichi.jp)