「週刊金曜日」ニュース : 裏金問題から逃げる自民党
注目の記事
■自民党裏金
裏金問題から逃げる自民党
岸田首相に政治改革を語る資格なし
「自民党を退場させよう」との民意が高まっている。「保守王国」群馬県の前橋市長選(
2月4日投開票)では、自民・公明両党が推薦した現職が野党系新人に大敗。同日投開票
の京都市長選も、自民・立憲・公明・国民が推薦した新人が当選したものの、共産の支援
を受けた無所属新人が約1万6000票差で善戦した。自民党を覆う裏金問題で、その使
途を明らかにせず、抜本的な対策を打ち出さない岸田文雄自民党が信頼を失っているのだ
。裏金問題の本質とその解決策を探る。
●派閥解消に問題をすり替え
「名ばかり改革」を国民は信頼しない
金本裕司
自民党派閥の政治資金パーティ・裏金問題をめぐり、同党の「政治刷新本部」(本部長・
岸田文雄首相)が1月25日に「中間とりまとめ」を公表した。その内容は、裏金や「政治
とカネ」の問題にはほとんど触れず、派閥問題に焦点をすり替えるものだ。その派閥解消
でさえ党内の足並みはそろわず、「名ばかり改革」に世論は冷ややかだ。野党系候補が圧
勝した前橋市長選はじめ、地方の選挙で苦戦が続く自民党の足元は揺らいでいる。
●自民党政治をどう変えるか
政治家の慢心を許さないために国民が政治に向き合う
山口二郎
自民党裏金事件の発生の経緯を振り返るとともに、これからの改革の在り方、そして市民
としての追及の仕方はどうあるべきなのか。日本政治システムの変換に30年以上取り組ん
できた政治学者と考える。