3月23日に京都で開催された『シンポジウム「ミナミハンドウイルカの生態」』で
勉強した話から、『それぞれの地域にイルカは何頭棲んでいるのか?!』のお話です。

前回、日本国内のどの地域にミナミハンドウイルカが棲んでいるかを書きました。
御蔵島、小笠原の父島・母島・ 聟島周辺、熊本県天草、大分県、奄美群島、鹿児島湾、能登島、伊豆鳥島、利島、千葉県洲崎、大島でも目撃されているそうです!!
それぞれの地域を研究している先生達が「どこに、何頭くらいのイルカが棲んでいるか」を
お話してくれたので紹介します。

①御蔵島
御蔵島では、150頭ほどのイルカが棲んでいると推定されているそうです。
しかし、2008年以降にイルカの数が減少し、2011年には115頭をきってしまったそうです。
御蔵島は伊豆諸島に属する島で、近くにも島がいくつかあります。
御蔵島で生活していることが確認されたイルカ32頭が他の島(利島など)で発見されて、
そのうち5頭は再び御蔵島で生活しているそうです。

②小笠原
小笠原の周辺には200頭以上のイルカが棲んでいると推定されているそうです。
単独で行動するイルカもいれば、30頭ほどの群れで生活しているイルカたちもいるそうです!
1つの群れは平均7.5頭で構成されているというお話もありました。
小笠原での研究は人間が入れる場所だけでしか行われていないので、
実はもっとたくさんのイルカが棲んでいる?!とも考えられているそうです。

③熊本県天草
天草の周りには200頭余りのイルカが棲んでいると推定されているそうです。
200頭のうちの一部のイルカたちは移動して新たなコミュニティがつくられていることや
他の海域へ分散していることもわかっているそうです。
大分県で発見されたイルカたちは天草から移動してきたイルカというお話もありました。

④鹿児島湾
鹿児島湾の周りには約50頭のイルカが棲んでいると推定されています。
鹿児島湾で発見されたイルカたちが大分沿岸で発見されていることもあるそうで、
一部のイルカは鹿児島湾と大分沿岸を往復していることがわかったそうです。

⑤奄美大島
奄美大島の周りでは185頭のイルカが発見されたそうです。
1つの群れは2~30頭で平均は9.3頭で構成されているそうです。

⑥能登島
能登島には2001年頃から2頭のイルカが姿を現すようになったそうです。
2002年には3頭、2006年には4頭、2007年には5頭、2011年には8頭のイルカが確認されているそうです。このことから他の海域からイルカが移動してきているのではなく、能登島の海域で繁殖活動が行われていることがわかったそうです。

⑦伊豆鳥島
伊豆鳥島には26頭のイルカが棲んでいることが2008年に確認されました。
ただ、この調査は2日間しか行われていないとのこと。
この26頭のうちの1頭は小笠原で発見されたイルカではないか?!と考えられています。

☆まとめ☆
それぞれの地域に棲んでいるイルカの頭数に違いがある!!
群れの大きさに違いがある!
移動しているイルカもいる!

皆さん、何か疑問に思ったことはありますか??

どうやってイルカの数って数えてるの?
同じイルカが違う海域で発見されたってどうしてわかったの?

もしかしたら、こんなことを不思議に思ってくれたら嬉しいです!!
他にも疑問に思ったことがあったら是非コメントしてくださいね♪

次回は、『イルカの数の数え方』のお話を書きます。
泳ぎながらかな~?船の上からかな~?名前つけるのかな~?顔が違うのかな~?性格も違うのかな~?

ちょっと考えてみてください☆

海の環境教育NPO bridge


(いくみ)