最近、どこでも話題に事欠かない「日韓問題」ですが、このテーマに関しては意識的に避けていた。どうしてかというと、思う所を書いていくと、どうしても「のづさんは右翼ですか?」と誤解されるからだ。

 別に私は極端に偏った考え方の持ち主ではないわけだが、この問題についてはいささか右寄りになってしまうのだろう。だからと言って、一部のような「反韓」を声高に訴えるのではない。むしろこのような冷め切った関係の時には、冷静に沈黙していることの方が、長い目でみれば日本の国益、日本人の利益になるような気もする。

 

 日韓関係がぎくしゃくし始めた要因、ホワイト国除外だとか、日本旅行者の女性への暴行事件とか、竹島への不法上陸とか、いろいろあるだろうが、そもそもの発端は「従軍慰安婦」とか「徴用工」への賠償問題から始まっている。

 ご存じの通り、1965年の日韓基本条約締結の際の「日韓請求権協定」によって、当時多額の賠償金支払いとインフラの放棄により、この問題はすでに決着がなされている。国際法上も解決済みなのは全世界が認めるところなのだ。

 それを50年以上経った現在、ゴチャゴチャと難癖をつけてきているのは韓国の方であるから、日本としては一切の妥協を許さず粛々と対応すればよいだけの話なのだ。

 このことに関して韓国が大声で騒げば騒ぐほど、世界の目は日本に対して有利に働くだろう。

 一度締結した条約(国と国との約束事)を後になってご破算にしようとする国家は、そもそもに信用をなくすものだし、そんな国家と建設的な条約を結ぼうとするものはいない。

 そんな国際社会の常識は、さすがに韓国だって理解しているのだろうが、こと日本に関しては許されると勘違いしているところが間違いなのだ。

 

 よく「歴史認識がどうの」とか「過去への反省がどうの」とか言う人(日本人の中でも多い?!)がいるが、そもそも歴史とか過去って、いったいいつの話だろうか?

 10年や20年前の話ではない。100年近く前の話だ。こんなバカバカしい話にまともに付き合う方がどうかしている。

 先日ベトナムの世界遺産、ホイアンの街に行ってきた。そこでベトナム人とコミュニケーションを得る機会があった。ベトナム戦争から、ベトナム人は「反米」かと思いきや、現在は「親米」でむしろ南沙諸島でもめているので「反中」らしい。

 私が「あんなにベトナム戦争で被害を受けたのに反米ではないのですか?」と聞くと、逆に「日本人こそ原爆まで落とされているのに親米でしょう。過去は過去、現在は現在、私たちは現在に生きているのです」と返された。すごく当たり前の話である。これが世界の常識的な感覚だろう。

 ベトナム戦争でさえ過去の話なのだ。日韓併合など、いったいいつの話と言うのだろうか。ロシアが「日露戦争」のことを現在でも言ってくるのか?

 

 日韓関係を検討する時、日本と韓国の歴史を云々する前に、韓国人の感性が世界的にずれていると思えば良いのだ。無茶難題を持ち出す方も、さらにはそれを受けて付き合う方も、どちらもおかしな者達となってしまう。

 だから、韓国の狂った要求や態度には一線を置いて、いたずらに騒ぐことなく、一切妥協しないでいくことが大切だと思う。

 

 これは国家と国家の関係だけではない。わからず屋で無茶苦茶なことを言う人には、そもそも深くかかわらない、一切の妥協をせず、静かにフェードアウトしていくことが肝要と言える。