昨日の晩、六本木ヒルズの森美術館に「建築の日本展」を観に行った。

 

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日本建築といえば、「木」の素材だろう。整然と組み上げられた木材群。

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千利休伝の「待庵」。中に入ることもできる。室内は暗い幽玄な空間だ。

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 楽しい企画展であった。特に現在の建築物よりも、昭和の建築物には、どこか愛惜の感情を呼び起こす何かが存在する。そしてこの時代の日本の風物は、どうして現在よりも豊かに思えるのだろうか。

 豊かというのは過剰ということではなく、文字通りに「豊か」なのだ。精神的な豊かさや心の豊かさといった胡散臭い意味ではなく、本当の意味において貧しさと対極にある豊かさなのだ。

 それは今は現存していない丹下健三の自宅といった象徴的な建築だけでなく、何とはない民家においても感じられることだった。