シャープの株価がこのところ上昇している。

 「待てば海路の日和あり」とは、まさしくこのことだ。

 

 ご存じの通り、日本を代表するメーカーであったシャープが経営危機に見舞われて、ついには外資系企業グループに買収されて、経営再建に乗り出した。

 私も、自分のポートフォリオにシャープがあって、ヤバイと思った時はすでに時遅し、損切することができずに、ズルズルとナンピン買いをしてしまった。

 最初に買った時が900円くらいで、最後にナンピン買いをした時が200円割れだったように思う。平均買いコストは480円くらいだ。

 

 しかし酷いもんだった。亀山工場だか何だか知らないが、国内生産をこだわった挙句の悲惨な敗北。一時は株価も100円を割る水準にまで下落した。

 まさに悪徳クズ企業。

 こうなると、もう損切りする気も起きない。まさに「諦め」の境地だ。倒産して、株価0円になるまで、完全に放置しておこうと覚悟を決めて、株価の値動きなど無関心になった。

 かつて20代の頃、広告代理店を経営していた時のクライアントでもあったので、その時の儲けが、現在にツケが回ってきたのだろうか。

 

 株価検索のファイルにも登録していなかった。

 ところが、昨日、ひょうんなことからシャープの株価を見ると、上昇しているではないか。

 しかも、500円近くまで戻している。今日は495円。

 こんな僥倖は滅多にない。私はすかさず持ち株の半分をヤレ売りした。完全にマイナスを覚悟していたクズ資産が、何とかプラス水準に浮上したのだ。

 やはり買収されて、画期的な合理化が進展しているのだろう。これでこそ、健全な企業経営というものだ。

 

 さて、私の第2の悪徳クズ会社は、東芝だ。

 これも周知の通り、ダメダメだが、しばらく放置して様子を見ようと思う。