スイスフランがマイナス金利に陥って、国際為替市場が混乱をきたしているという。
そもそも、理論的にはマイナス金利という状況は常識的にはありえないわけだが、このような状況が生じるというのもトレードではあることだ。
何でもあるのだ。
モノの普遍的な価値、たとえば金は銀より高価であるとか、金よりプラチナが高価であるとか、それももともとは人間が経験的に形成している価値基準に過ぎない。
金曜日の夜に、とある女性と電話で金価格とプラチナ価格について議論した。
彼女は「金の値段が高騰してプラチナの値段に近づいているから、近い将来には金は下がりプラチナは上がるだろう」と自信たっぷりに語っていた。
本当だろうか。
はたして、週末のニューヨーク市場では、ついに金の価格とプラチナの価格が逆転した(つまり金の方がプラチナよりも高くなった)。
彼女はこの状況をどのように感じているのだろうか。
トレードでは「理外の理」というものは常に存在しうる。
常識や「理」というものは、あくまで人間が作り出したものなのだから。