「タタール人の砂漠」   ブッツァーティ著   岩波文庫


 イタリア人作家の手による、この作品は「考えさせられるテーマ」を内包している。

 久しぶりにこのような作品に出会った。


 ここで描かれているテーマは、まさしく私自身に重なるテーマであるし、遅かれ早かれ、すべての人間に当てはまるテーマだ。


 時の経過と歳月の流れ、そして加齢していくということ。


 暗いというよりも、残酷な作品だ。