夜、家に帰ってからテレビを何気なく見ていたら、美の巨匠という番組で、ミケランジェロのダビテ像について取り上げていた。

 有名なこの彫刻は、私も大好きな作品だ。今まで知らなかったのだが、ダビテ像の瞳はハート型というそうだ。これは驚きだ。この彫刻の最高傑作は意志の権化であると思われていたからだ。

 このフィレンチェのシンボルは屋外に飾られている。大切な彫刻は室内にという常識を覆すものだった。


 日本人はルネサンスや印象派の芸術が大好きだ。

 あまり知られていないことだが、ルーブル美術館においての至宝はモナリザでもなければ、モネの睡蓮でもない。最も物々しい警備のもとで守られている作品は、「ミロのビーナス」だった。

 これぞ、古代の作品。


 ミケランジェロにまつわり、もう一つの話題。

 彼の大パトロンだった人物、ロレンツオ・デ・メディチの言葉。

 私が大好きな言葉だ。


 「麗しの春も過ぎ去りぬ、さあれ人々よ、今を楽しみてあれ、明日は定かならねば」