今週末、新宿区議会第一回定例会が閉会した。婚外の定例会は新しい年度の予算を審議する長いものだった。新宿区では特に問題のなるような案件はなく、つつがなく閉会となったわけだ。
最終日には、同僚議員たちによる打ち上げが開催された。区役所近くにあるカジュアル・フレンチのお店を貸し切って行われた。
ここまではどこの議会でも見られる光景であるが、新宿区議会の場合は、このような会合の参加議員がすべての政党、すべての会派に及ぶことだ。当然、それは共産党の議員まで含む。
このことを他の自治体で活動する仲間の議員に話すと、誰もが一様に驚くのだ。
「公式の行事ではなくプライベートの会で、自民党議員と民主党議員や共産党議員が楽しく飲み会をすることなど考えられない」と。
だいたいどこの議会でも、各政党同士がいがみあい、このような和気藹々とするような場所に同席することはない。ましてや選挙が近くなると、なおさらその傾向が強くなるものだ。
この新宿区議会のあり方をなれ合いと見るか、大人の姿とみるかは、それぞれの意見の分かれることだが、私は新宿区議会の良き伝統だと思っている。
区議会自体がオール与党ということはないし、公の場においてはきちんと賛成、反対の議論を戦わせているが、一歩議場を離れるとくだらないことでのいがみ合いは行わない。
政治的な立場は異なれど、それぞれの議員の政治活動をきちんと認め合っているためだろう。
これは普段の議会活動にも表れる。私が初当選した10年以上前は、質問に対する野次の応酬などもあったが、現在ではそんな無意味なことをするような議員は存在しない。
ましてや国会中継などでたまに見受けられるような、怒鳴り合いなどの下品な行動など、新宿区議会ではまったく見られない。
みんな大人なのだ。
打ち上げの様子。左から自民党の深沢としさだ議員、私、共産党の沢田あゆみ議員、無所属のえのき秀隆議員。