今日は成人式に参列した。例年に比べて、集う若者たちが大人しくなってきているような気がする。

 ヤンキーっぽく、下品に騒ぐ若者は、お世辞にも美しいとはいえないので、喧騒の少ない成人式は大歓迎だと思う。よく「最近の若者は元気がない」とかの批評もあるが、うつむき加減の社会と並んで語られる時には、私は妙な違和感を感じるものだ。


 そもそも、若い連中に元気がないなどと言うことはないはずだ。日本という豊かな、それでいて平和な国に暮らしている、若いエネルギーとあふれる将来への時間と可能性を有した若者が元気であるのは当然のことだからだ。


 最近の社会風潮は、若者に希望を持たせるような物語を語ることが少ない。良くないことだ。

 変に若者を被害者として、または弱者としてとらえるなんて、まさに失礼な話ではないか。


 若いというだけで、それが大きなアドバンテージになるのだ。

 若者をいたわる必要などない。

 本当にいたわるべきは、中年の人々、さらには高齢者の方々であるのだ。


 それでなくても日本の国は若いということが、大きな価値(世界に比べてもかなり)を持つ特殊な社会である。日本の若者は、世界一恵まれた環境にあると思う。


 そんなことは誰も口に出して言わないが、私は処々の批判を恐れずにあえて明言したい。

 ただ単に若いことだけで、かなり恵まれた状況にあるのだと。