フィリピンでの台風被害、まさに史上最大級の台風ということもあってか、その被害も甚大なものであった。日本人も100名近くの方々が、現在なお安否確認が取れず、近く自衛隊の応援部隊が1000人規模で現地入りすると伝えられている。


 最近とみに感じること。世間では景気動向がどうだの、少子高齢化社会がどうだのと議論が盛んであるが、私たちがもっと真剣が向き合わなければならないことは、地球規模で引き起こされている「異常気象」や「天変地異」ではないだろうか。

 とにかく、何から何まで「史上最大級」という修辞がつくものが多すぎる。


 特に気象。どんなにテクノロジーが発展を遂げても、なおもって人間が気象に関わる現象を制御することは不可能である。

 雨を降らせることもできなければ、気温を上げることもできない。

 気象の制御どころか、その現象の正確なる予測ですら、おぼつかないのが事実だ。


 小型化されたコンピュータは開発することができても、「雨」に対抗する手段の何たる原始的なこと。

 テクノロジーが発達した現代ですら、私たちは雨が降れば、傘という原始的な手段で身を守らなければならない。傘、傘ですよ。傘などは、まさに原始的な道具ではないか。

 これもまさしく日常で行われている現実なのだ。