「おかしな店舗」シリーズは、今回でおしまいにしたい。なぜならばテーマの性質上仕方がないことだが、どうしてもクレームや批判的な文章になってしまう。自分が不満ばかりのマイナスのオーラを発していたら、良くない方向に運命が流れていくような気がしたからだ。


 というわけで今回は最終回。そして「ブックオフ」を取り上げたい。ブックオフは私がいつも利用するお店なので悪い事ばかりではないが、あの「騒々しさ」はどうにかしてほしい。

 

 店舗に一歩足を踏み入れるなり、病的なまでに元気な店員の掛け声が耳に響く。これが居酒屋やファーストフード店ならば、活気があって良いのだろうが、ブックオフは古本屋といっても書店なのだ。静かであることが普通ではないのだろうか。

 だいたいゆっつくりと落ち着いて書籍を選ぶこともできない。しかもカウンターだけでない、棚を整理している店員までも、時々意味不明な気勢にも似た挨拶を絶叫するのだからたまらない。しかも本を読んでいる耳元でも気にせず絶叫する。そんな時には私も軽く舌打ちをすることにしている。

 落ち着かないし、せわしないし、何か早く店を出て行ってくれとでも言わんばかりの騒々しさだ。なんでもこの大声の挨拶は店員マニュアルに書かれているそうだが、どうしてこのようなことをするのであろうか、まったく理解に苦しむ。


 今日も雨だったのでブックオフに出かけて本を探したりしてが、またしてもこの大声の挨拶攻撃にさらされた。地下でも一階でもさんざん騒々しくがなり立てられて、とてもイライラしながらも、とりあえず目当ての400円の新書本と一冊100円均一の新書を3冊手にしてそそくさとレジのあるカウンターに向かった。

 するとこの会計の際もダメ押しの「大声の挨拶」をぶつけられた。最後の最後まで掻き立てられて、本当に気分最悪で千円札で支払い、お釣りも確認せずに急いで店舗を立ち去った。

 店を出てからお釣りを見た。しかし今度は嬉しかった。店員が4冊ともすべて100円均一の新書と勘違いして、300円多くお釣りがあったのだ。