前回までは主にチェーン店の営業姿勢のおかしさについて指摘してきた。今回はさらにグレードの高い、お洒落なお店について考えたい。

 西麻布や広尾にありそうな、お洒落なカジュアル・イタリアンのお店。だいたいこの手のお店では、店員がとてつもなくせわしない。

 グラスが少しでも空いてくると、「お飲み物はいかがですか」とすかさずに近寄ってくる。そして、たいがい寄り添ってくる店員が陽気な外人だったりする。

 こちらとしては、ゆっくりと会話を楽しんでいたりするので、このような過剰なサービスは鬱陶しいの一言につきる。しかも、立ち替わり、やってきては「お飲み物はどうですか」としつこい。

 さすがに3回目くらいには、「必要なときはオーダーするから、かまわないでほしい」と厳しく告げるようにしている。こういう店員の態度は本当に腹が立つ。


 これも、何とか客にオーダーを重ねさせて「客単価」を上げようとする、いじましい企業努力なのだろうが、これほど頭にくる接客もない。


 とにかく不必要なものをオーダーさせようとする店舗の接客は、私たち消費者の最大の敵と思われる。