「元国立大学准教授の夫と、
国立大学附属教員夫婦による、
頭も体も心も最大限に高める子育て」
我が家のオレゴン州での子育ての日常をお届けします。
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娘は、舞台が大好き。
ミュージカルが一番好きだけれど、合唱も大好き。
プロもアマも、どれも同じように楽しんでいます。
時には、少し遠出をして、プロの演奏も聞きに行くけれど、私は、同じように地元の演奏を聴く機会も大切にしています。
素人の発表会と比べて、プロの舞台は、感動する場面も多いかもしれない。
だけど、長年教員をしてきた私は、自分の身近な憧れに勝るものはないと信じている。
中高の教員をしている頃、高校生の音楽発表会に、必ず中学生に声を掛け、5分でもいいから見なさいと伝えてきた。
どこか別世界の、なんだか自分とは全然違う人間のような人の演奏ももちろんいいのだけれど、
自分があと数年したら、必ずそこにいて、同じ舞台を踏んでいるという状況での、心の揺れは、絶対に違う。
そこには、れっきとした『憧れ』が生まれて、「そうなりたい」と心が動き、
そして、「なれるかもしれない」という確信も、同時に湧き出るから。
だから、私は、高校生の演奏会には、必ず中学生を誘い、中学3年生の発表会にも、積極的に中学1年生に見せた。
明らかに、その瞬間、子どもの目の色が変わることを知っているから。
もう何十年も前の話。
教員になって一年目、初任者研修を受けている時、自分で自分の発言に驚いたことがある。
指導教官から、どんな教員になりたいか、何を子どもに伝えたいかを、それぞれが話していた時。
周りの同期は、「音楽の楽しさを伝える」「吹奏楽部を全力でやりたい」などと言っていたように記憶している。
私にふと話が振られ、ふとこんなことが口から出た。
「ベートーベンやバッハ、モーツァルトが、同じ人間だと気づき、自分の可能性を高めさせたい。」
なんでこんなことが口から出たのか分からないし、真剣にそれを考えていた訳ではないのに、なんか、言ってしまった。
私は、きっと、とても音楽の知識がない教員。
ベートーベンがどんな作品を作って、生涯どんな風に過ごし、作風にはどんなことが表れているのかについて、詳しく知っている訳ではない。
私は、ただ、子どもの可能性を、音楽を通して高めたい。
だから、私は、娘に、地元の学校の演奏会を、全て見せるようにしている。
自分の1年後、2年後、3年後、そしてその先が、明確に想像できるから。
自分には、こんなこともあんなこともできるんだと気づいてほしい。
そしてこの舞台を観た翌日、娘は、いつもよりほんの少し気持ちを入れて、歌を歌っていた。
アメリカでの我が家の日常や子育て、
日米で小中高大の教員経験のある我が家の目線から、いろいろお届けします。
皆さんの家庭教育や子育て、夫婦の形、自分の人生についてのお話も、たくさん聞かせてください。
いつか、オンラインやインパーソンで会える日を願って!!