妙心寺塔頭の中でも屈指の古刹として知られる退蔵院には、お庭が3つあることを皆さんご存知でしたか?

1つ目は退蔵院の方丈横にある「元信の庭」です。
室町時代の画聖・狩野元信の作品で、やぶ椿、松など常緑樹を主に植え、

一年中変わらない美しさ「不変の美」が表現された枯山水庭園です。

まさに絵師の手による庭で、正座して眺めると額に入った絵のように変わらない美しさで心に訴えかけてきます。


2つ目はこちらも枯山水庭園の「陰陽の庭」です。

敷砂の色が異なる2つの庭は、物事や人の心の二面性を伝えています。

陰陽の庭に囲まれるように立つ紅枝垂れ桜。枝を広げた桜越しに眺める庭もまた趣き深いです。


そして3つ目が「余香苑」です。

季節の花々が咲く余香苑は造園家・中根金作の作で昭和の名庭と呼ばれます。

手前が低く、奥はゆるやかに勾配があり奥行きが感じられます。


こうしてお庭を巡っていると、決して広大な敷地ではないのに随所に自然の美しさがあり時を忘れてしまいます。

この時期は次々に花が咲き、訪れるたびに発見があります。

そこにいる自分に何かを気づかせてくれる、そんな力が禅のお庭にはあるのかもしれません。

 

いよいよ京都でも開花宣言、お花見シーズンの到来です。

今年の桜は心穏やかに禅のお庭と共に眺めませんか?

 

▼妙心寺退蔵院で行われる「春のお食事付き特別拝観プラン」はこちらから↓
http://taiken.onozomi.com/2018sp/
【開催日程】

2018年3月31(土)~4月15日(日) 


【会場】

「退蔵院(たいぞういん)」京都市右京区花園妙心寺町35


【アクセス】

JR「花園」駅から徒歩約7分

京都市バス91・93号系統「妙心寺前」バス停より徒歩約3分

嵐電「妙心寺」駅から徒歩約10分


【定員】各回35名様 ※予約制・お申込先着順