同じ日に働けるシフトは


あと2回となった日…







その日は私によく話しかけてきた。







後ろから脅かして来たり


遠くから、何か投げるふりしたり


私も遠慮なく、ゆうくんを見つめてた。





ゆうくんが、見つめてくる私に


ギョッとしてた爆笑





だって、


これまで目がよくあっても


私がそらしたりする事多かったのに


私は、ゆうくんの働く姿を目に焼き付けてた。






ゆうくんも、


こちらに向かって歩いてきたとき


ジッと見てきて


ドキッとして、そらしかけたけど


この日はそらさなかったら


10秒くらいは見つめ合ってた。


(端から見たらちょっと怖い)












ゆうくんと、私はよく見つめ合う。


他の人なら、そんな見つめ合うなんてことは


全然ない。



目があっても、どちらからともなく


自然に目をそらすか


挨拶するときくらいで


何も言わずに見つめ合うなんて


これまでも、これからも


ゆうくんしかいない。


というか、「見つめ合う」という単語を


ゆうくんにしか使いたくない気もする。







ゆうくんが、私がまだ新人のとき


体調を崩してたら


「もうすぐ終わりやからな!


   もうちょっとやからな!


  がんばれ!」


って、コソコソ隅に隠れて


応援してくれたことを思い出した。






一緒に草むしりしてて、


幽霊の話しして


逃げ合ったことや






ゆうくんが、お菓子を買ってきてくれて


私が「かわいいお菓子ラブラブといったら


「nomさんは、そのイメージがあるわ」


と、ディズニープリンセスのイラスト


指差したこと思い出した。


(どんなイメージやねん嬉爆笑







思い出したら


なんか、泣けてきて


目をウルウルさせてたら


男性社員の木本さんが私の顔見るなり


「びっくりした!!…」と、


後ろに仰け反った後



「あぁ…」


と、何かに納得した顔して去って行った。






2回目も終わり








今日も奴は何も言ってこない。


私はダスターを入れたカゴを持って


ゆうくんより少し先に


階段を上がり、洗濯場に向かった。








ゆうくんが「俺持っていくのに」


言うから、振り返った…その時










グギ











私はその場にへたり込んだ。


「え?どないしたん」


「 … 」


「え、まさか!アセアセ


「…動かれへん」


「嘘やろ!?どないしよ…!!」


「待って!起こして!」


と、私は手を差し出した。









ところがどっこい(古)


全然手を出さない!!






「起こしてぇ〜〜魂が抜ける


「え、ちょっ…や…えと…アセアセ


と、手をモジモジさせるゆうくん。


何してんねん…!起こすだけやっ!



















はい。


白状します。


実はこれ演技です爆笑












✎︎___以降演技入ってます____








「痛い…!」


「え、どうしよう!とりあえず、そのカゴ」


と、カゴだけ私から奪って洗濯場に入れて


帰ってきたが…


その場で右往左往するだけ


手を出すか出さないかと


モジモジ。






「あ!チョット待ってて!電球気づき


と、職場に戻るゆうくん。







やっぱり


連れてきたのは男性社員の木本さん。凝視










私を見て大笑い。


(ちっ)


「どないしたん?ぎっくり腰?」


「うん」


「立ち上がれる?」


「なんとか」←おい






私は、別に全部嘘じゃない。


言い訳じゃないけど、ちょっと傷めた感覚は


あったアセアセ


でも這いつくばるほどではない(懺悔)






女優顔負けの演技真っ最中の私を見ながら


「●●さん(ゆうくんの苗字)、

 手伝ったら良かったやん」


と、苦笑いの木本さん。


ゆうくんは、少し困りながら


「レディに手を出したらアカンかなと思って」


と、言い訳した真顔






レディ…















いらんねん!そんなん!


レディとかやなくてやな!


怒るでしかしっ









「着替えることできる?」


「なんとか…」
(ぎっくり腰より、心の傷ですわ)








木本さんが、私のことを廊下で待ってるのか


ゆうくんと、二人で何か話してた。







私は、ゆっくり目に着替えて()


ゆっくりゆっくりドアを開けたら


すっかり着替え終わったゆうくんが


私に気がついてまた笑った。






木本さんはそんなゆうくんを横目に


私に歩み寄り









両手を差し出した。








違うぅーーーーー凝視真顔爆笑えーん











けど、ここまできて


「ははは、治りましたキラキラ( ー̀֊ー́ )✧」とか


不自然過ぎるから


渋々私も手を出したら


ぎゅっと握り返してきて


私をゆっくり誘導してくれた



その姿は


「おばあちゃんやん」


と、私が言うと


後ろで、触る触らん触る触らんみたいな


腰のあたりを支える【フリ】した


ゆうくんが爆笑してたオエー








でもそのあとね、なんと


靴箱から、私の靴を取り出して


ゆうくんが履かせてくれたラブラブ







「ちっちゃい足やな!」って


びっくりしてた。


私はその雰囲気に酔いしれる間もなく


木本さんが私をお姫様抱っこしたガーン驚き








「え?や!いやー!重いからぁ!!」

と虚しい声だけ響き渡り…








すいすい階段を下り、


すでに出口の辺りでゆうくんの横に


ゆっくりと降ろしてくれた。








「送っていこうか?」


という、木本さんに


叫んで疲労困憊の私は


「いえ、かなりマシになりましたぁー驚きアセアセ


と、丁重にお断りした。(バレたかな)













ゆうくんと薄暗い駐車場に出たら


私の小さな歩幅(いぜん、継続中?)


合わせて、振り返り振り返り…


無言で歩いた。








車の近くまで来たとき、


ゆうくんが目もくれず車に向かうから


(ハァ…この演技も虚しく、


 二人で話すこともできんか…)


ションボリして、ドアの方に回り込みながら


ゆうくんを見たら


後部座席ゴソゴソ








何してるんや?


放置かーーーいネガティブ















「おーい、ちょっと待って!」


ゆうくんが白い何かを持って走ってきた。







私は腰を押さえながら







(((o(*゚▽゚*)o)))←心の声



(。•́ - •̀。)←顔コレ     





ゆうくんを見たら




手には大きなコルセット驚きハッ







「これ、あげるわほっこり大きいけど…」


「え、いいの?」


「俺もぎっくり腰になったことあるから、


  痛いやろ?」









え、え、




優しい〜〜〜






「うん、痛い…」(役者)








ゆうくんが私に渡しかけたけど


この優しさついでに甘えることにした。









「巻いて…?」









ゆうくんは、私の顔を


ジッと真顔で見るから








「巻いて…?」


と、再度 真顔で返した。







ゆうくんは、私とコルセットを


交互に見ながら腰に腕を回した。









私は一切目をそらさず、ゆうくんを


見つめ返した。











「やっぱ、大きいな…」と、


少し笑って、私の服を正してくれた。








「ありがとう…」


今更、少し照れる…



「どういたしましてほっこり


というと、ゆうくんは突然


私の両二の腕をガシッと強く


掴んで歩かせてくれた…びっくりマーク










ゆっくり、ゆっくり、


私の車までは、15歩くらいやのに






ゆっくり、ゆっくり…








このまま、永遠に延びたらいいのに


と、思えるほどの本当に短い距離を


ゆうくんが、身体を私にくっつけて


強く強く(太い)二の腕掴んで


歩かせてくれた。


何も言えず、笑えず、無言…














ドアを開けてくれ、私をサポートしながら


車に乗せたら


「もう大丈夫?


   俺な、今から仕事やからな?


  一緒におられへんねん、ごめんな」


と、🙏ポーズ。





「え!ごめん!」



「ううん!いけるで!」


私を見ながら、ゆっくりドアを閉めたら


猛ダッシュで車に戻るゆうくん。





はぁ、


時間取らせてしまった…


(演技からの罪悪感)










あれ?


ゆうくん、また後部座席をゴソゴソやってる…


何してるんやろ…と、


見てたら


また、笑いながら走ってきた。



(なになになに?薬?)



私は窓を開けようと、窓が降りかけてる


その隙間から、何かポンポン入れてきて


「それ、ホワイトデーのお返し!!ウシシ


と、慌ててまた車に乗り


手を振って帰って猛スピードで帰った。ダッシュ







暗い駐車場のぼんやりした灯りの中で


ゆうくんのくれた物を見たら


しゃくれるプラネットの


ゆうくんの車に乗せてたもう一つの


動物やった。(前は虎、今回は狼)


それと、車用のティッシュケース。






私は「なんでティッシュケース??」と、


と、つい独り言出てしまった爆笑







けど、


髪の毛を触られた以来、


ゆうくんが体に触れるなんてことはなくて


実質2回目の体験やった。







私は、自分の事はピュアではないと思うし


それなりに経験もある。


いろんな男性を見てきたけど


ゆうくんみたいな人は初めて。


例えば、私が好きやと知ってたとしても


簡単に手を出したりしてくる人なんか


山ほどおる。


手を出すというか、


さっきの木本さんみたいに、


サポートするくらいなら、何てことなかったり


そうでなくても、


前にいた男性社員も、膝の上に乗ってとか


キモい事言ってきたりとかしても、


まぁ、男やな。で済ませられるくらいの


年齢というか…


(もちろん、笑いながら断りますよ!)







やけど、


ゆうくんに関しては、


ドキドキ超えて、


漫画の1場面みたいな事が多くて


どうしていいか、わからへんなった。










今日の私はさすがに、


大胆やったかな?と思うけど。







今から思えば、ゆうくんも私と


同じこと考えてたのかな?と思う。


私がピュア(ディズニープリンセスやし爆笑


やから、変なことできへんくて


他の女性には、そんなんじゃない


(気軽にできたりする)タイプかもしらん。






お互いに、お互いを誤解してるかも凝視







知らんけどっ爆笑