「Cabaret カルチェ・ラタン1950」

ご来場下さった皆様、誠に有り難うございました。

今日はこの作品の「あれこれ」を書きたいと思います。

この作品を作る上で一番最初に訪れた問題点は出演者の数でした。総勢21名。

そしてその全てが役付き。つまりアンサンブルがいないと言う事。

もうプロットを書くにもこの人数の縛りがある中では到底着地点など見えず、

異例のプロットと「相関図」を同時に作りながら考えると言う2WAY方式で出発。

これがその相関図です。

$野沢トオルオフィシャルブログ「それはソレ。~actors high~」Powered by Ameba


プロット→←相関図

で、出来上がったプロットは異例のページ数8ページ。

通常2ページ程度で済むプロットを考えると、いかに粗筋が膨大に膨らんだかという事です。

つまり妄想が膨らんだと言う事。

結果プロットに含まれていた出来事の70%を脚本に落とし込むのが限界で、

全てを網羅していたら約3時間弱の作品になっていたと思います。

キャラクターの設定ですが、まず最初に出来上がったのは言うまでもなく、

主演のIZAM扮する[毛利喜一]。

IZAM君には是非だらしのない男、優柔不断な男、その場しのぎの男を演じて貰いたかったので、

そう言う意味では過去に無い挑戦的な役作りを要望。

この毛利喜一のキャラクターを中心にプロットを書き進め、

その周りをどう言うキャラクターで固めるか?と言う事に、

脚本を書く時間の約3倍の時間を充てる事に。


まず「こんなストーリーで、こんな人物達が登場しますよ。」

があってキャスティングではなく、21人のキャスティングがあってプロットと言う、

果てしなく高い山に登る様な気持ちでスタートしたのですが、

終わってみれば、この作品はこのやり方で結果大正解でした。


演出を50%担当した私ですが、客演の皆さんには本当に助けられたの一言に尽きます。

脚本を読み込んでくれ、イメージを湧かせ、

脚本に落とし込めない演技ディテールを盛り込み、脚本以上の力を作品に与えて頂きました。

この場を借りて本当に感謝致します。


ベニバラメンバーも本当に良く研究し演じてくれました。


この作品は私の為に書いた脚本ではなく、ベニバラ兎団の作品です。

劇団の代表作になればと思い、魂を込めて書きましたが、

考えてみれば僕自身が執筆する以上、常に代表作を書かなくてはならず、

この作業は永遠に続くのだ・・・と今更ながら気付くと同時に、

来月からまた「まんが喫茶」に引きこもる生活が・・・。


でも我々には大きな目標と野望があるから、やってのけないと駄目なのです!



最後に今月だけ言わせて下さい。

『・・・もう書く力残ってねぇ~~~あせる