dm-coaching

dm-coaching

苫米地式コーチング認定コーチ 松村 大輔 のブログ



私達のマインドはとてもクリエイティブです。

 

こうしたい、こうするのが当然だと思っていることは、実現に繋がる糸口を見つけて意識・無意識で実現に向かっていきます。周りの人が思いもしないことを実現のための糸口や手がかりにしてしまうこともあります。

 

一方で、そう思っていない、実現して当然だと思えていないことは、仮にわかりやすい形で手がかりを目の前にしても、手がかりとして認識できなかったり、認識できてもみなかったことにしてしまうことがあります。

 

コーチがするお手伝いは何か?

 

・クライアントさんが自らご自身のこうしたいというゴールを現状を越えて設定すること。(人生の様々な分野に)

 

そして、

 

・自ら設定したゴールを実現できるという自己評価(=エフィカシー)を高めること、

 

の2点です。

 

実際のゴールの実現の過程では、実現できて当然と思う確信の度合いが現状の外ゆえに変動することがあります。

 

現状の外は物理的には馴染みの薄いところなので、実際の過程で確信度が揺らぐ出来事に出会うと、元の現状に戻るべく意識・無意識であの手この手で元に戻って安心しようとします。無意識というのは本人でも気付かないうちにということです。

 

コーチはあの手この手でクライアントさんのご自身によるゴール設定(ゴールの更新)とそれぞれのゴールに対するエフィカシーを高めようと働きかけをしていきます。

 

そして、クライアントさんお一人おひとりのマインドに備わるクリエイティビティを現状に戻るためではなく、現状の外に設定したご自身のこうしたいというゴールを実現するために、より良く発揮できるようにサポートしていきます。

 

夜寝る前と朝の起きがけは、自分のゴール(現状の外、want to、バランスホイール)とゴールを達成した自分に思いを巡らす良い時間です。

 

この時間に翌日や当日、現状の外のゴールを達成した自分だったらどのようなパフォーマンスや振る舞い、姿をしているかを事細かく、ありありとイメージしてみます。(言語を使うアファメーション、言葉は使わないビジュアライゼーションの活用)

 

そして実際に1日をその自分として実際に行動していきます。その自分の臨場感を維持するセルフトーク(のコントロール)をしていきます。

 

折に触れて(1日の休憩時間等に)、途中経過の実際の行動やセルフトークの見直しをしてみます。ノートや日記に思い浮かぶ言葉を書き出して初めて気付く自分らしい・自分らしくないセルフトークがあります。失敗と思ったけど実はゴールに繋っていたと気付く成果もたくさんあります。

 

必要があればゴールやアファメーションをどんどん更新します。

 

ゴールを達成している自分の臨場感が維持できていれば、実際の現実とのギャップにポジティブな意味での不満をその時々で感じられます。課題が明確になり解決策が見えてくることがあります。

 

セルフトークを適宜上手にコントロールしながら行動していきます。私達に元々備わっているホメオスタシスの力で努力感なくゴールの実現に進んで行くことができます。

 

 



夕食時、家族が普段食べない味付けのカレーをつくってくれました。

 

グリーンカレー風で香辛料が入っており‘パクチー’(独特な鮮烈な香りがするハーブ)も入っているとのこと。

 

母は食べ物の中で‘パクチー’が一番苦手と言っていました。

 

苦手と言いながらも母はカレーを完食しました。

 

私も‘パクチー’には苦手意識がありました。

 

ベトナム料理のフォー(平たい米の麺)に添えられた特徴ある匂いの‘パクチー’を学生時代ベトナムで食べたことを思い出しました。

 

口にした時に鼻腔に瞬時に広がる独特の強めの香り。ベトナムのお店で食べた時の強烈な特徴を思い出しました。

 

食卓の家族が作ってくれたカレーを食べてみると、‘パクチー’の味はそれほど強くない。うまくカレーのルーに馴染んで特徴ある香りは適度に抑えられていると感じました。

 

それで私はカレーをおいしくいただくことができました。

 

母はおそらく過去に‘パクチー’を食べて強烈に不味いという経験をしていたのだろうと私は想像しました。

 

母は過去に‘パクチー’を食べて嫌な情動を持ち、「‘パクチー’が一番苦手な食べ物」という信念を持ったとも言えます。


信念とは、感情的に受け入れた主張や声明です。その信念は情動記憶によってつくられます。

 

私も‘パクチー’は強烈な香りがあるから食べる時は注意が必要と少し警戒感を持っていました。‘パクチー’には日本とは違うベトナムで食べた懐かしい記憶も張り付いています。

 

私には同じカレーを食べてもこのカレーはおいしいと感じられました。「この味付けのカレーの中での‘パクチー’はわるくない」と思いました。

 

私もどちらかというと‘パクチー’の味にはネガティブな気持ちを持っていました。しかし、ベトナムの元気な街の雰囲気の記憶も混ざってか、カレーの中の‘パクチー’の味を落ち着いて味わうことができました。

 

私の‘パクチー’に対する信念は変化したように感じました。

 

カレールーに煮込む前の新鮮な‘パクチー’の小さな葉が数枚食卓の小皿に残っていました。摘んで食べてみるとそのままでも嫌悪感なくむしろおいしく私は食べられました。(母は小皿の‘パクチー’の葉には手を付けませんでした。)

 

このように信念の形成には、自ら経験して(今回の例で言えば過去に‘パクチー’を食べて)どのような情動をもったか(情動記憶)が関係してきます。

 

また、親や学校の先生、友人等身近な人に説明されたことを情動の喚起とともに受け入れた結果として信念が形成されることもあります。

 

私がベトナム人だったとして、子供の頃から周りの家族が勧めるままにおいしく‘パクチー’入りのフォーを食べていたら、「‘パクチー’入りのフォーは私の最も好きな家庭料理」という信念を持っていたかもしれません。

 

このように形成される信念が、‘パクチー’に限らず様々な事物に対して形成されます。そして信念同士がネットワークをつくり信念体系(ブリーフシステム、自我)をつくっています。

 

普段食べ慣れないものを家族や知人と一緒に食べた時の一人ひとりの反応から、それぞれの信念が垣間見れることがありますね。

 

どのような信念を持っているのか、そしてどのような経緯でその信念を持つに至ったのかを確認する機会もマインドを上手に使っていくうえでは大切ですね。(現状の確認になります。)