体で覚える英語の発音:第29回 [r]を身に付ける基礎の動き  | もっと通じる英語の発音! by小川直樹

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元大学教授の英語音声学者、小川直樹が、英語発音をよくする練習法、誰でもできる、確実に上達する方法を述べていく。

体で覚える英語の発音:第29回 
[r]を身に付ける基礎の動き




このブログを始めたのは、去年
の7月30日。あれから、9カ月近
く経ちましたビックリマーク



これまで母音ばかりを扱ってき
ましたが、そろそろ子音も見て
みます。



扱うのは、日本人にとって区別
の難しい子音叫び



その代表は何と言っても[r]と[l]
ですね。



これからしばらくは、OKメソッド
ならではの、[r]と[l]の、様々な習

法・練習法を紹介してきます。



今回はその第一歩。[r]の出し方
の基礎編です。



あ、OKメソッドって何かっていう

と、Ogawa’s Kinesthetic(体感

覚の)Methodってことです。






■[r]を出す前に必要なこと


[r]を出す上で見落としがちな、
大事なことがあります。それは
最近のこのブログで何度も出て
きたこと。



さあ、何だかわかりますか。



それは「円唇」。唇を丸めると
いうことです。



「え、[r]を出すのに円唇が大

事なの!?」

 


そう感じた人はかなりいるかも
しれません。



たしかに、[r]を出すのに円唇が
大事とは、あまり言われません。



でも、英語らしい[r]では、円唇
は欠かせないんです。



これ、どういうこと?



実は、英語の[r]の出だしでは、
円唇が起こるんです。



ところが、オ系母音のところで

も書いたように、円唇は日本語

にはない口の動き。



だから、ボクたち日本人には

円唇は容易ではないんです目



でも、円唇ができないと、[r]が
うまく出せない。



英語らしい[r]を身に付けようと
思うなら、まずは円唇から始め
ないといけないんです得意げ





■本当に[r]には円唇が大事?


でもなぁ、[r]で円唇なんて
聞いたことないんだけどな…



そんなふうに納得いかない人、

いるかもしれません。



でも、本当に[r]には円唇が不可
!!



だって…



何を隠そう、[r]は、英語圏の
子供にとっても難しい子音。



だから、習得時期が遅い子音

なんです。



そこで、英語圏の子供は、[r]を

習得するまで、別の子音を代用

するんです。



さあ、何だと思いますか。



それは[w]なんです!!



例えばrabbitはwabbit、all
rightはall wightなんです。



大人同士でも、くだけた会話では
「オーワイッ」なんて聞こえてく
ることがあります。



気付いてほしいのは、[w]は口を

一番丸める音だということ。一番
唇を突き出す音なんですよ。




ネーティブには、[r]の主要な特
徴は円唇だってことなんですよ。






■円唇と言えばこのFA…



では、円唇の練習です。


   r円唇

上の絵を見ながら、唇を思いっ

きり突き出してください。



汗が描いてあるでしょ。そのくらい

力を入れて付き出してください。


日本人の唇は意外に丸まりません。
日本語には円唇がないためです。



なので、鏡を見てきちんと円唇し
ているかよく確かめてください。



では、円唇を促進するFA(フィン

ガーアクション)をやってみましょ

う。

   
  ウーヤジルシ


[u:]のFAです。



硬くて重いパチンコ玉をつまむよ

な感じです。



この状態で手を前にゆっくり
出していきます。




ただ、円唇さえできれば[r]が

発音できるようになる、という

わけではないんですカゼ



円唇以上に舌の動きが大事です。



でも、円唇は、英語らしい[r]には
まず現れる特徴なんです!



だからこそ、今回は、まず日本人

が見落としがちな、[r]の円唇に

ついて触れてみました。




ところで、そんな[r]のFAを含ん
だ、「OKメソッド 発音体操第1」
You tubeにて公開中。


https://www.youtube.com/user/alcmark1




また、そんな発音法を含めた、
「最小限の労力で最大限の効果を!
“伝わる”英語プレゼン基礎講座」


4/20(日)13:30~16:15


JR御茶ノ水駅周辺の会場です。


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