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ナントカのブログ

人災がひどいから、部屋に音楽を流せる環境がほしい…

私は、日本のWikipedia編集者に回し者がいると見たレットイットビーネイキッドとやらを「レット・イット・ビー…サイボーグ」と呼んでいます。
“Let It Be”と“I've Got A Feeling”は10回前後も別テイクの継ぎ接ぎ場所があるし、“Dig A Pony”はアウトロをコピペしてイントロにしてるし、“Across The Universe”なんて現代的なエコーをつけられてるし…なぜこれがネイキッドなのか理解に苦しむ。
日本のWikiのゲット・バック・セッションの項や、スペクターの項、ビートルズの解散についての項に、脈略もなく「スペクターがプロデュースする前のオリジナルバージョンが『レットイットビーネイキッド』にて発売されている!」という宣伝文句がこれでもかと差し込まれている。上にも書いたとおり、現代的な細工だらけの“ネイキッド”が“オリジナルバージョン”だとは思えない…。(そもそもWikipediaはキャッチコピーを書く場所ではない…)

かといって、フィル・スペクターのまとめたLP『レット・イット・ビー』もどうなんだろう。
アップル屋上でのライブ録音が(“Dig A Pony”の省略を除けば)忠実に収録されているのが印象いいと思うけれど、“Let It Be”と“The Long And Winding Road”のギトギトした粘っこいオーケストラ伴奏が聞き苦しい。前者はビートルズの伴奏の音が割れまくってるし、後者はビートルズの伴奏がリンゴのドラム以外消されている。断りもなくこんな音にされたポールの怒りがわかる気がする。

最近出た“LET IT BE”の50周年記念盤に公式におまけとしてCD化されていた、1969年に出るはずだったアルバム“GET BA CK”も、A面の数曲は演奏がグダグダ。B面はわりかし聞きやすいと思ったら“Teddy Boy”や“Maggie Mae”といったまるでデモみたいなヘロヘロした演奏が入っていて、当時に出して万人ウケするとは思えない。(私はこのアルバム好きだけど)

音楽に正解がないということをゲット・バック・セッションの音源によって身にしみてわかった気がする。
ビートルズの曲と映画の劇伴をまぜこぜにした真正サントラLPの“A HARD DAY'S NIGHT”版。
ジョージ・マーティンが担当した劇伴の楽曲に入るといきなり時代を感じる(笑)んだけど、LPのB面の「リンゴのテーマ」と“A Hard Day's Night”は古き良きというか、アナログの時代の暖かみを感じる音色と編曲でちょっと夢心地になる。

ビートルズの楽曲のほうは…本国イギリス盤でもおなじみの曲だからとりたてて言うことも無いんだけど、“I'll Cry Instead”も入ってるのが興味深いかな。

“HELP”まで聴く時間はなかった(苦笑
凄く入り込みやすい曲順だと思う。CDのない時代に、「これからビートルズ聴きたい」と思った人がいたら真っ先に最初にこれをおすすめしたいくらい。
(日本盤なので邦題で書きます)「抱きしめたい」「シー・ラヴズ・ユー」「フロム・ミー・トゥ・ユー」、「ツイスト・アンド・シャウト」と初期ビートルズを代表する曲を立て続けに紹介し、本国イギリスでビートルズが初めて世に出た「ラヴ・ミー・ドゥ」を紹介した後にここらで渋いバラード「ベイビー・イッツ・ユー」を挟む。「ドント・バザー・ミー」が入ってジョージも作曲するんだということを認識。
B面の始まりにも「プリーズ・プリーズ・ミー」「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」と代表曲が置いてあり、その後も小品をバランス良く挟みながら最後はボーカルとコーラスワークの凝った「プリーズ・ミスター・ポストマン」で締める。

考えられた曲順だと思う。ビートルズが日本人に紹介されるにふさわしいLPじゃないかと


余談というか、他の記事でも言っててまた言うけど、「ホールド・ミー・タイト」は決して受け流すような曲ではない。そりゃ「オール・マイ・ラヴィング」ほどのメロの綺麗さにはかなわないけど凡曲には聞こえない。こっちも熱のあるメロだと思うけどなぁ