30分の時間調整ですっかりリフレッシュした列車は、鉄建公団が最後に南線・北線をつないだ
区間にはいってさらに川下を目指す。
トンネルを抜け、上ガーターの鉄橋を渡ると伊賀和志駅。なぜここで伊賀?という素朴な
疑問がわくが、山あいの駅の雰囲気はよく、江の川沿いの雰囲気は飯山線の千曲川沿い
にも似た感がある。
次の宇都井はJRでもっとも”高度のある”駅。列車からホーム越しに見る山里の景色は
美しいが、背面は採石場で正直、興醒めだ。
列車は山間から下り勾配をかけおりてゆく。
「潮」(うしお)近辺の江の川の流れは、ダムがあることもあってとうとうとしておおらか。
そして口羽からおよそ40分で旧北線の終点、浜原に着く。ここで江津発の下り列車(423D)
と交換。こちらは運用の関係から2両編成で意気揚々と三次方に向かって出発してゆく。
ところで、三江線の各駅には神楽の演目がつけられている。
これは、昔、出雲、島根から江の川沿いに神楽が広島に伝わったと言われており、三江線
沿線には大元神楽、阿須那系石見神楽、高宮系神楽、備後系神楽等多様な神楽が存在
し、奇しくも三江線は神楽が伝播したルートと重なり合う歴史と伝統の路というところから
これにちなんだもの。三江線の活性化、村おこしにつなげてゆこうという想いをこめたものだ。
ちなみに、江津は八十神、口羽は神降ろし、三好は土蜘蛛、ここ浜原は大蛇(おろち)だ。
何回か江の川をわたり、山あい、川沿いの静かな山村にある駅に丁寧に停まってゆく。
雰囲気の良い旧駅、石見梁瀬のあたりはカヌーで有名なところらしい。この列車からも
カヌー屋さん(?)と思しき数名が下車した。
建物が増え、街の感じがはっきりしてくると沿線では大きな駅、石見川本に到着だ。





