月曜の夜、とある会から帰ってきたら、
ＴＶのニュースは日産のゴーン会長逮捕ばかりだった。
そのあまりにグローバルな金額に驚きながらも
「お金ってたくさんあってもまだ欲しいものなのだろうか？」
とか
日本人社長の会見を横目で見ながら
「日産って100％被害者なのかなあ？」などと漫然としながら
録画していた「プロフェッショナル」を見た。
（ここから先はプロレスラー内藤哲也に興味のない方からは
きっと？となる内容。）
内藤さん、
ヒ－ルなのに、めちゃめちゃ好感度高いじゃねーか！！
もう、なんというか、プロレス好き少年がそのまま
大人になったような感じで
放送、見終わった後は
「ゴーンさん、見たかよ？ これが内藤哲也だよ」
と、留置所にいるであろうゴーンさんに叫びたくなってしまったのだ。
プロレスをよく知らない人のために、ちょいとだけ説明すると
猪木や馬場という一世を風靡した昭和プロレスの時代が過ぎ
暗黒時代へ突入したプロレス界を救ったのが
新日本プロレスの棚橋弘至だ。
そして、棚橋の後のヒーローとなるはずだった男が
内藤哲也だったのだが、
その時、彗星のごとく現れたのが、オカダカズチカという天才。
そこで、立ち位置を見失った内藤はめちゃめちゃ苦労するわけです。
番組のなかでも話してたけれど
プロレスっていうのは、勝ち負けだけじゃないのだ。
勝敗がつくまでの時間、いかに観客を熱狂させるか
そのためだけに180㎝以上の大男が体を張る。
スポーツであり、劇場なのだ。
だから
それぞれの決め技もさることながら、
プロレスラーとして、どういう立ち位置で（正義の味方か、悪役かみたいなところも含めて）
どういうキャラ設定で戦うのか
挑発めいたマイクパフォーマンスも含めて面白いのだ。
そういうとこで、第２の棚橋を目指した内藤は失敗しちゃうのよね。
で、メキシコに渡り、現在のヒール役でブレークするわけなんだけれども
まあ、「プロフェッショナル」見た人は承知と思うが、が、真面目で熱い男なのだ。
ちなみに、番組で、内藤と対戦してた
「世界一性格の悪い男、鈴木みのる」も、ほんとはめちゃめちゃ良い人だ。
鈴木みのるが、震災後に杉浦というプロレスラーに発した
「被災地にいま必要なのは水や食料だって、
そんなことはみんな分かっているんだ。
でも
東北で苦しんでる人たちの中にもプロレスファンがいるだろ？
そういうファンを誰が救うんだ？
お前がプロレスの力を信じないで誰が信じるんだ？
東北で苦しんでるプロレスファン、
そいつらの心を救うのは食い物じゃねえ、プロレスなんだ！」
という言葉は、何回聞いても胸が震える。
なので、「プロレスは八百長でしょ？」という人たち
あれは
番組でも、オカダが話していたけれども
「受けの美学」なのよ。
相手の技を逃げないで、わざわざ受ける、受け続ける。
ほんとは、悶絶するぐらい痛いのに
「そんなものかよ、もっと来いよ」
と挑発し、受け続ける。
「技を受けずに回避したら、他の格闘技と同じ」なのだ。
痛くても苦しくても、正面向いて、技を受け続ける姿を見て
人はプロレスに勇気をもらうわけです。
くぅーー、まきりんも朝から熱く語ってしまった。
外は初雪降ったというのに。
で、内藤の話。
内藤は、ファンを「お客様」と呼び
いかにお客様を熱狂させるかを第一に考えているのだ。
なので、そういう意味での内容が悪いと、控室に1時間半もこもって落ち込む。
そして、かつての自分、
プロレスをキラキラしながら見てた内藤少年なら
今日の試合をワクワクしてみてくれたかどうかを
ＶＴＲ見ながら、振り返るのだ。
くぅーーー！！
何十億という私服のために嘘ついた男
そして、司法取引する会社
もちろん、会社の経営にかかわる上層部を除けば
多くの日産の社員には罪はないのだけれど
白と黒、
真逆のものを見せられたようだったわよ。
だから
翌日、「ゴーンの逮捕に頭がゴーン」などというしょうもないギャグを
思いついたんだわ。
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