6.8「スリー・パーセンターズ」:(「#連邦議会を占拠せよ」)

「オース・キーパーズ」だけが、トランプの大統領の12月19日のツイート(「1月6日にワシントンDCで大きな抗議を行おう。「連邦議事堂に集合しよう、ワイルドになるだろう!」というツイート)を「武器を取れ」という要求であるとみなしたのではなかった。全米の民兵組織が、行動するようにと同様に奮い立たされたのだ。 人々は片端からそれをツイートしていた。「人々がそれをツイートしているのを私は見た。それについて話をしていた。夢中になりつつあった。おびただしい数の群衆になろうとしていた。」ノースカロライナの民兵組織の指導者であるマイケル・ㇼ・ウェルズは、特別委員会に語った。

「スリー・パーセンターズ」として知られている民兵組織のメンバーは、衝撃を受けた。
「スリー・パーセンターズ」は、3パーセントのアメリカ入植者がアメリカ革命の間にイギリス兵を打倒することに成功したということを信じている。これは真実ではない。はるかに多くの入植者たちがアメリカ革命戦争を戦い、支持した。それにもかかわらず、この歴史と無関係な信念は、近代アメリカの歴史をめぐり、民兵グループにとっての組織化のための神話となった。

「オース・キーパーズ」と同様に、多くの「スリー・パーセンターズ」は、合衆国政府を敵視しており、イギリス君主と同一視し、打倒すべきものと信じている。この運動は、1つの中央集権化された階層組織を持っていない。代わりに、ほぼ自律的な支部が彼ら自身を組織し、運営している。「スリー・パーセンターズ」の大義は、連邦議事堂襲撃に先行して成長していた。フロリダのある民兵組織の指導者であるジェレミー・リゲットは、1月6日の連邦議事堂襲撃に至るまでの数か月間においては、「スリー・パーセンターズ」の運動と同一視されることが極右の世界では「トレンディー」であったと、特別委員会に証言した。

トランプ大統領は、この反政府過激派層との間に関係性を築いた。選挙が盗まれたという大統領が繰り返した主張は、既に怪しげな政治陰謀論を信じる傾向にあった民兵組織のメンバーの間で共感を呼んだ。トランプ大統領の12月19日のツイートが、全米の「スリー・パーセンターズ」を動員した。彼らは、突然、彼らの反政府という信念のターゲットとなる焦点を手に入れた。1月6日の連邦議会の上下両院の合同会議である。

裁判所提出文書やその他の証拠は、トランプ大統領の「ワイルドになるだろう」という声明の後に、「スリー・パーセンターズ」が直ちに暴力を計画し始めたことを明らかにしている。
例えば、ルーカス・デニーとドナルド・ハザードは、「ノーステキサスのパトリオット・ボーイズ」と呼ばれる「スリー・パーセンターズ」運動に関係していた民兵組織を率いていた。デニーとハザードの二人は、1月6日に警察官暴行で起訴された。デニーは有罪を認め、禁固刑52カ月の判決を宣告されている。

トランプ大統領のツイートの後、彼らは、ワシントンDCまでの旅行プランと防弾チョッキ、ヘルメット、ナックルグローブそして護身用の唐辛子スプレーなどの調達の必要性について話し合った。しかし、彼らは、単独行動だけを計画したのではなかった。そうではなくて、彼らは自分たちを連合の一部とみなしたのだった。いくつものメッセージの中で、デニーとハザードの二人ともに、彼らが「プラウド・ボーイズ」と連携しており、1月6日の前と当日に「プラウド・ボーイズ」と共に行動するつもりがあったと主張した。

デニーは、繰り返しトランプ大統領のツイートを引用した。「トランプ自身が1月6日にワシントンDCで大掛かりな抗議を呼び掛けている。私は、これに必ず参加するつもりだ」と、デニーは12月21日にハザードに告げている。12月30日、デニーは、フェースブックのメッセージに書いた。「トランプがこれを彼自身で要求している。すべての人々が参加すべきだ。その日は、正式にバイデンを選出するために、選挙人団が認証されると言われている日である。しかし、ペンスがこれを担当し、彼は不正であったことが判明している州からのすべての票を破棄しようとしている。背後にはたくさんのことが起こるであろう。これが、トランプがこの集会を招集して支持を求めた理由だ。・・・トランプは、大統領のままで残ることになるだろう。」

このメッセージが示しているように、デニーは、政権移行を妨害するためのいくつかの部分からなるトランプ大統領の計画を十分に認識していた。彼は、トランプ大統領が要求したようにペンス副大統領には選挙人票を「破棄する」権限があると考えていた。他のメッセージの中で、デニーは、1月6日に「アンティファ」や「ブラック・ライブス・マター」が生じさせていると彼らが認定することのできる脅威に対する治安部隊として活動できるよう、民兵がワシントンDCに集結することをトランプ大統領が望んでいると主張した。

二人の間でのさらなるメッセージは、連邦議事堂に行進をする意図があったことを明らかにした。例えば、デニーは、フェースブック上に1月6日のイベントを宣伝するバナーを2本掲載しようとした。両方のバナーは、ハッシュタグ「#連邦議事堂を占拠せよ」を掲載していた。写真は連邦議事堂のイメージを掲載しており、「最大の裏切り」と書かれていた。「彼らは我々の言うことを聞かないならば、彼らは、我々をおそれることになるであろう」と、その一つには書かれていた。もう一つの投稿では、「私が1月6日の前線においてその動きの真っただ中にいることを私は待ちきれない」とデニーは書いた。

奇妙な話ではあるが、デニーはまた、トランプ大統領が彼らと一緒に更新するだろうという「うわさ」も聞いた。
2021年1月4日、デニーは、フェースブックのメッセージで次のように述べた。「ここであることが起ころうとしている。1月6日水曜日に、すべての人々が連邦議事堂に行進する前に、トランプがみんなに話をしようとしている。私は、君たちが最も素晴らしい場所を占めることができるように、そこに集まったときにどこに何時に集まるべきかを話すつもりだ。」

1月6日前後に、デニーは、もう一件の別のメッセージをフェースブック経由で送った。「トランプが午前11時頃に我々に話をする。その後、我々は連邦議事堂まで行進する。そして、その後、我々には特別なプランがあるが、それについて現在フェースブックでは話をすることはできない。しかし、明日の私のライブ映像に注目して欲しい。明日は、歴史的な日になるだろう。」
その後の1月6日の襲撃中、ハザードは、ビデオで自慢をしている姿をビデオにとられている。「我々は、我が国の議事堂を襲撃した。」

「ノーステキサスのパトリオット・ボーイズ」は、トランプ大統領のツイート後に動員を行った唯一の「スリー・パーセンターズ」グループではなかった。司法省は、「スリー・パーセンターズ」の民兵のそのグループ以外の複数のグループが1月6日の暴動の準備を行い、その後連邦議事堂に対する襲撃に参加したと主張した。

フロリダでは、「ガーディアンズ・オブ・フリーダム」として知られている「スリ-・パーセンターズ」の組織が、1月6日のために「Bスカッド(訳注:スカッドとは軍事用語で軍団を意味する)」を設立した。その理由は、彼らが「民兵」と称されることを回避したいと思っていたからであると言われている。これらの男たちは、前述されているジェレミー・リゲットによって指揮された。

2020年12月20日、「Bスカッド」は、「すべての愛国者に対して、ワシントンDCに集まる」ことを呼びかけるビラを配った。ビラには、次の記述があった。「「ガーディアンズ・オブ・フリーダム・スリー・パーセンターズ」は、我々すべてが不正選挙に抗議し、我が国の自由を再び確立する中で、人々の安全、保護、支持を支援することを求めるトランプ大統領による呼びかけに応じている。我々と数万人の他の愛国者の仲間になろう!」「Bスカッド」は、「政府を変えるか、廃止するのは国民の権利と義務である」と主張した。そのメンバーは、ワシントンDCに軍や警察が装着する装備品であるタクティカル・ギアを持参することを話し合った。

12月30日、リゲットは、「「スリー・パーセンターズ」は記録的な数でワシントンDCに姿を見せるだろう」と述べる覚書をフェースブックに投稿した。特別委員会がこの投稿について質問したとき、リゲットは、その発言の重要性を軽視し、「姿を見せるかもしれない」他の「スリー・パーセンターズ」に関しては何も知らないと否認した。

しかしながら、2021年1月3日には、リゲットは、彼と他のメンバーが軍服を着ていた「セーフティ・ビデオ」をフェースブックに投稿していた。リゲットは、伸長可能な金属警棒、ウオーキング・ケイン(杖)そして折り畳みナイフを含む、彼らがワシントンDCに携行することができる用具と自衛策について視聴者に指示を与えた。彼は、「トランプを支持し、戦いを継続するために、あなたたち愛国者は全員ワシントンDCに行かなければならない」と助言した。1月6日に連邦議事堂の「ローワー・ウエスト・テラス」の地下通路で近くに居た暴徒が警察官を攻撃して間に生じた騒擾罪と秩序紊乱罪で、数名の「Bスカッド」メンバーが、起訴された。

カリフォルニアでは、トランプ大統領のツイート後、「スリー・パーセンターズ」に関係する男たちのもう一つのグループが、彼らの次の動きを計画し始めていた。アラン・ホステッタ―とラッセル・テイラーが、新型コロナウイルスに対するロックダウンと2020年選挙に抗議し、その一方でまた1月6日の前に暴力を促進する「アメリカン・フェニックス・プロジェクト」という非営利組織を運営していた。連邦議会での上下両院合同会議に先立ち、ホステッタ―とテイラーは、「カリフォルニア・パトリオット‐DC旅団(The California Patriots—DC Brigade)」と名付けた小さなグループを暗号化されたチャットの中で組織した。

12月19日、テイラーは、トランプ大統領の「ワイルドになるだろう」というツイートにリンクを貼り、「参加するのは誰?」とチャットのメンバーに尋ねた。同じ日、ホステッタ―は、彼のインスタグラムのアカウントにメッセージを投稿し、「トランプ大統領がすべての愛国者はワシントンDCに集結するようツイートしたので」、彼は1月6日にワシントンDCに移動すること、そしてその日が偽物でインチキの盗まれた選挙人票を受け入れるか拒否することになる両院合同会議であることを説明した。その翌日、テイラーは、テレグラムのチャットを「カリフォルニア・パトリオッツ ‐1月6日の呼びかけに応じよう(The California Patriots-Answer the Call Jan 6)」という名前に改名した。12月29日、テイラーは、そのチャットに次の投稿を行った。「私としては、連邦議事堂の正面の階段の上に立ち、ドアを破る最初の人間になりたいと思っている。」と投稿した。

12月19日と1月6日の間、ホステッタ―、テイラーと彼らの共謀者と思われる者たちは、手斧、バット、大型金属懐中電灯および可能であれば銃火器等の武器をワシントンに持ち込むことに関して情報を交換した。彼らは、「戦う用意ができており、かつ戦うつもりであった。」あるメッセージの中で、ホステッタ―は、この戦いに完全にコミットすることになる我々は3%になる可能性があるが、1776年のように愛国者が勝利するので、1月6日は「独立戦争」と同じようなものになるだろうと予測した。

トランプ大統領の「ワイルドになる」というツイートがいかに「スリー・パーセンターズ」を連邦議事堂に集結させることになったかのさらなるいくつかの例がある。「スリー・パーセンターズ」のあるグループは、2020年12月16日に公開書簡を公表した。彼らは、我々はアメリカ国民から我が国を盗もうとして共謀している純粋な悪から我が国を取り戻す必要が生じた場合、我々の大統領からの呼びかけに応じるための準備ができており、待機している。・・・我々はそのように告げられなければ行動することはない」と発表した。12月末ごろにトランプ大統領がツイートした後、「スリー・パーセンターズ・オリジナル(TTPO)」が、「我々の組織は、その呼びかけに応じつつある」と発表する書簡をそのメンバーたちに送付した。

「スリー・パーセンターズ」のような民兵グループが1月6日の前とその当日に互いに調整を行った証拠もさらにある。「マイ・ミリシャ」というウエブサイトのオーナーであるジョシュ・エリスは、彼が1月6日にワシントンDCに居たときに「Zello」というトランシーバーを利用したと証言している。

1月6日に至るまでの間に、そして、ランプ大統領の12月19日のツイートに反応して、「プラウド・ボーイズ」、「オース・キーパーズ」、その他の民兵組織のメンバーさらに「普通の愛国者たち」が全員、これらの「Zello」というチャンネルを利用していた。

(「6.9 Qアノン:「連邦議事堂占拠作戦」」に続く)