皆さんは山手線などの環状線に最大何時間乗車し続けたことがあるだろうか。

 

断っておくが累計何時間ではない。途中下車なども含まれない。

 

私は3時間程度である。

 

1周が45分ほどの環状線に3時間乗り続けると何が起こるか。

 

私の場合は降車の際に車掌が『今しがた降りた男に注意しろ』とトランシーバーで、且つその不審者にも聞こえる大音声で駅員に連絡していた。

 

あそこまで駅員に一挙一動を注目されながら改札をくぐり抜けたことはないし、今後はご遠慮させていただけるよう気をつけたい。良い子も良い大人も真似をしてはいけない。

 

なぜそんなことをしでかしてしまったのかというと、当時よく弾き語りで出演していた栄タイトロープが名城線栄駅に近かったためである。

 

別の楽曲でも栄で野宿した曲があるのだが、この曲でも朝まで栄でブルブルしていた。

 

そうやって迎えた朝、凍えた体を最初に温めてくれたのはいつも名城線の始発列車だった。

 

ご迷惑をかけることもあったが、私にとって思い出がこの列車には詰まっているのである。

 

だからだろうか、名城線に乗るときは何かしらのノスタルジーに浸ることが多い。

 

あの車両や座席や駅の名前などが呼び水となって、過去の思い出も一緒に思い出してしまうのだろう。

 

皆さんにもそのような場所やモノ、音楽や小説などないだろうか。

 

そして思い出す人がいたとして、今現在の自分はその人にどう映るだろうか?

 

私にとって名城線がそうであるように、皆さんそれぞれの思い出や忘れられない場所や人を思い出していただけたら幸いである。