ところで、テクノロジー犯罪に於ける脳の遠隔操作では、記憶操作の被害も多い。ある一定期間の記憶がなくなっているような、どうしても、その期間の出来事を年月に沿って詳しく思い出す事が出来なくなっていたりする事がある。被害が酷くなると記憶力の低下が継続するので、一度に複数のことを記憶してそれに沿って計画を立てて行動をする事が出来なくなる。

短時間での物事の前後関係が判らなくなったり、理解力や読解力の著しい低下の被害は脳のメモリー領域が不足している状態であり、パソコンで言えばシーケンシャルな入力バッファーが極度に少なくなった状態や、ランダムな形でメモリーに格納した情報にアクセスするためのアドレスが消えてしまったりするような現象であり、脳内でそのような状態を作り出されていると思われる。

また、記憶に関係すると思われる被害で、暗算が出来なくなったり、想像力が低下したり、思考範囲が狭くなったり、同時進行する並列処理が出来なくなったり、見聞きしたものから何かを感じる能力が低下したりするなどがある。

そのような被害を受けるまでは、それらを普通にこなしているので脳にそのような機能があることについて感じた事などない。

ここで、「電子洗脳」という本には「短期および長期の記憶を阻害し、一連の経験を作ったり消したりする」(7ページ)と書いてある。

この記憶の遠隔操作というものはある意味、人間を誤魔化している部分もあり、奪われた記憶の代替を行っているのが脳内に送信される声であったりイメージ映像であるわけで、合成夢という被害もそれにあたるわけで、それは感覚の付いた一種のバーチャルリアリティの送信となっている。

被害状況としては記憶が働かないようにして自分が行動すべきリストを自分で考える時に(通常はほとんど無意識に短期および長期の自分の目標や行動リストは記憶の中に保存してあり新たに考え直す必要はなく、また、それらを考え直すに辺りそれほどの時間を必要としない)自分の生活内容に沿った送信が脳内に行われる。それは全く自分で考えていないわけではなく、処理速度を極めて遅くされたり、思考の途中で妨害をされたりして、その間に記憶の代替となるものを送信されたり、思い出すきっかけを送信される。

それらはある意味、外部記憶とも言えるもので、間違った内容を送信されると新たな被害を生む可能性があり、思考の撹乱に使う事が出来る。それが合成記憶の被害となり記憶の消去・改竄と呼ばれる由縁である。これが感情や意思決定の遠隔操作と共に使われるとマインドコントロール被害という事になるのだろう。