いと愛し | 花とテーブルの気ままな足跡

いと愛し

最盛期をすぎてしまった、みやこわすれ
花びらが散ったあとも、なんと愛しい姿なのだろうか
庭の片隅で、生きている姿がなんとも心打つ。
 
 
わたくしがお花とお茶の世界へ飛び込んだのが高校一年生の時。
 
おてんば娘が、母に華道と茶道がやりたいとお願いしたのだが、
なぜ、そこだったのか全く記憶がない。
ただ、
勉強には全く興味がなかったけれど、花とお茶の世界には大変興味を持ち、
毎回のお稽古が楽しみでならなかったという部分は、今でも十分記憶にある。
 
花とお茶と、どちらの先生のお宅にもみやこわすれがあった。
茶花としてもよし、
なんともいえない花にわたくしは母に、
「うちにもみやこわすれを植えよう」と言い、
みやこわすれが我が家にやってきた。
 
それから数十年。
わたくしも加齢となったけれど、みやこわすれに対する思いはいまも変わらない。
いや、それ以上に愛しいと思うようになってしまったようだ。
 
時は経過しているけれど、
変わらぬ思い、かわらぬ花の姿は本当にありがたい。
花に癒されるこの時この瞬間を大切にしたい。