能面打って20年。
今はカルチャーセンターで教えをしています能面パパです。

能面パパが先生役をさせていただいている能面教室ですが、カルチャーセンター全体が新型コロナウィルス感染防止のために5月6日まで休止です。

せっかくカルチャーセンターさんがリンク貼ることを承諾してくださったのに。
早く再開されますようにの願いをこめて、今回から紹介させていただきます。

こちら

講座一覧から工芸から検索してみてください。
(ほかの講座さまのところは写真があるのに、能面講座はない・・)

ついでに言いますと、このアメブロの公式ランキングに「能面」とか「能楽」とかないのかな。
古典芸能のカテゴリーも見つけられず。
よそさまのブログ見てると、みなさま独自に作ってるみたいでね、どうすりゃいいんだろ。
教えてやってもいいぞという方、ご教示ください。

というわけで、ここ一ヶ月余り能面パパ、毎日自分の作品に没頭してます。
今日はそれを見てやってください。

まずは「鷹」。


目が金色なので神霊の役に使います。
例えば「船弁慶」の後シテ。

これから顔料を塗っていきます。
霊というこの世の人ではないけども、色を施していくことで「鷹」という面をこの世に生み出していくというパラドクス。


配合と塗り方は気を遣うところ。
袋の色が顔料でありますが、"ただいま増量中!"みたいにバーッと出して、のっぺり塗ると健康的な日焼け肌みたいになってしまう。

「鷹」は製作者によって色はまちまちですが、
あくまでも神霊、というよりこの世に怨み残しまくりの亡霊だから禍々しさを出さないとね。

「船弁慶」の後シテといえば平知盛。
この世で見るべきものは見た!と宣言して碇を身体に巻き付けて海に飛び込んだ知盛でも成仏はできなかったんだよな。(当たり前か)

もうひとつは女面。


「近江女(おうみおんな)」といって美しい女性ではあるけど、ちょっと俗っぽさを帯びています。
ぽてっとした口元なんか特徴的。
色気は口元にあるっていうもんね。
この面も下地は完了。
これから本格的に顔を塗っていきます。

「近江女」は色白さんですが、かといって真っ白はNG。
ちょっとアイボリーな色味といえばいいのかな。

同じ肌色の「小姫」を並べてみましょう。


真っ白じゃないのがわかります。
やっぱり色の配合が微妙。
意外なのは使用するのは茶系の顔料ばかりではないのですよ。


顔を塗るのに必要な顔料。
オレンジはわかるとしてブルー?
パッと見た感じブルーの要素が顔にあるふうはなさそうだけど、能面パパによると絶対に必要なんだと。
そして写真には出てないけど、「小姫」の面はごくごく細かいラメっぽいキラキラがありまして。
これは能面として使用したときに光が反射して顔のキレイさが強調されるのです。
「近江女」も同様に塗っていく予定ですが、技術はもちろん、気温も左右されるから能面パパ頑張ってほしいものです。

他にも「猩々」「小面」も製作しています。
こちらも機会を見て少しずつ、紹介していきます。

ご覧くださいましてありがとうございます。