★ストーリーで学ぶ地球環境問題
☆☆大好きな地球を大切に☆☆
【第30日】:
第2章
地球温暖化はもう始まっている
◆大規模な崩壊がすでに始まっている
「この南極の氷床がそんなに
不安定だなんて、ぜんぜん知り
ませんでした。
でも今のところ、まだ滑り落ちて
いないのでしょう?」
目の前の巨大な氷床が微動だに
しないのを見て、一郎くんはホッと
しているようです。
「いやいや、すでにあちらこちらで
棚氷が崩れ落ちているんだよ。
たとえば、1995年に南極半島の
ラルセン棚氷の一部が崩れて、
巨大な氷山となって外洋に向かって
漂流を始めまたんだ。
氷山の面積は2900平方キロ、
日本の淡路島のほぼ5倍も
あるんだよ。
過去50年でこの地域の気温が
平均2.5℃上昇したため、氷が
溶けたのが原因とみられている
そうだ。
そして98年に入って、ラルセン棚氷
が長さ40キロ、幅5キロにわたって
崩れ落ちたんだ。
最近になっても、この傾向が続いて
るんだ。
このままでは、ラルセン棚氷の3分
の2に相当する約8000平方キロが
消滅するのではないかと心配されて
いるんだ。
南極周辺では、これ以外にも数十
もの巨大な氷山が流出してるんだ」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20130720/21/noukori/ff/3e/j/o0300026112616578499.jpg?caw=800)
「すごいなあ。
氷山と言うよりも大きな島が動いて
いるみたいですね。
そんなに大きければ、氷山の上に
いても動いているとは絶対に気づか
ないですね」
一郎くんは、目の前の止まっている
南極の氷床が、実はものすごい
スピードで動き出しているのでは
ないか、という錯覚を覚えました。
・・・・錯覚ではなかったりして・・・・。
次回に続きます。