派遣OL時代は
生きていく上で
最も大切なのは
お金だと思っていました
わたしには
家族がいなかったので
頼れるものは
お金だけでした
たくさんはいらんけど
最低限は必要です
家賃を払ったり
食べ物を買ったり
水道光熱費にあてたり
現代の日本で
収入０での生活は
並大抵の努力では
成り立ちません
野菜を育てて
自給自足して
お金をつかわない暮らしは
想像できる
でも派遣OLだったわたしにとって
収入を断つことは
生きる術を失うのと
同等という考えのもと
生活していました
支えてくれる家族も
いざとなれば頼る人もいないなかで
お金だけが
安心材料でした
身体を壊して
働けなくなったら
どうしよう
お金があれば
大抵のことは
解決できるし
安心して暮らせる
大金はいらんし
大金を稼ぐすべもなかったけど
毎月確実にやってくる給料日は
絶対に必要なものでした
自分ひとりが
穏やかに暮らせるだけのお金が
入ってくれば
それでよかった
生きていく中で
一番大切なのは
お金だと思っていました
でも介護職に就いて
施設で働くようになって
みんな同等に歳を重ねる人たちを
毎日みているなかで
一番大切なのは
お金ではなく
食べる力だと思いました
どんなにお金をもっていても
それを食べる力に変えることは
できません
お金が無ければ
施設に入ったり
食べ物を買ったりも
できんのやけど
食べ物があっても
食べる力がなければ
身体に取り込むことができない
同じように歳を重ねても
食べる力が強い人と
食べる力が弱い人では
底力が違ってくるなと
痛感しました
わたしが勤務する施設は
病院ではないので
点滴がありません
熱が出て
食べられなくなった方は
入院します
そやけど
熱が出ても
食べることができれば
薬を飲んで
回復します
もともとの疾患も
あるんやろけど
食べられる人の強さを
とても感じるようになりました
これはもう
持って生まれたものなんやろなと
思っています
美貌とか
頭の良さと同じように
天から授かったもの
若いころは
美人だったり
スタイルがいい人って
ステキやなー
うらやましいな
別世界やなと思っていたけど
施設で働くようになって
最もうらやましいなと感じるのは
食べる力のある人です
わたしは胃腸が弱いし
メンタルがダメになったとき
全然食べれんくなりました
悩みが重なると
吐いたり
お腹がくだったりします
食べられないタイプの人間やなと
思っています
生きていく上で
備わっていたらいいなと思う力は
食べる力
食べようと思う力が
生きる力に
つながっているのではないかなと
感じています
お弁当を持って行くのに
大切なことはひとつだけ
無理のない範囲で作る
これしかないと思ってます
映えなくても
同じおかずでも
自分が食べるんやから
なんも問題なし
おかずのレシピは
Tik Tok Liteで検索して
作れそうなものを選んでいるから
メニューで悩むストレスも
無くなりました
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