http://www.foodwatch.jp/primary_inds/whatisgood/28095
以前よりもましになったとはいえ、堆肥投入が多すぎるケースが後を絶たない。
連載中でも述べてるように、3%のチッソが含まれている堆肥を1反に2トン投入すると、1反の窒素量60kgにもなる。チッソ16%の肥料を3袋入れた場合、チッソは1反に9.6kgとなり、実に6倍もの窒素量になり、堆肥1反に1トンだとしても、1反に30kgの窒素量で化成肥料の三倍もの窒素量になる。みなさん改めてびっくりされる方もいると思いますが、堆肥の窒素量はすごいんですよ。
化学肥料で60kg入れる人は、滅多にいないでしょうが、堆肥だとそのような量になってしまうのです。
もちろん、堆肥のチッソの肥効は、化成肥料とは違うとはいえ、これだけの量が投入されればチッソの弊害その他の弊害が起きて当然とも言える。
一般的には、堆肥中のチッソの量を考えない人が多く、過剰投入が行われているのが実態なのである。
要するに化学肥料がチッソ過剰を引き起こすのではなく、チッソを含む物質の大量投入がチッソ過剰を引き起こしているのである。
堆肥の過剰投入が引き起こす問題は、非常に多い。
病害虫の発生助長。
発芽不良。
軟弱徒長。
倒伏。
輸入雑草の増加。
衛生問題。
いわゆる完熟というものは難しいにしても、チッソの投入量を計算することにより、堆肥による被害を防ぐことが可能になる。
堆肥の窒素量を測定するのは、非常に面倒だし、自家製の場合には毎回できたものの品質が違う。ですが、自ら使用する堆肥のおおよその窒素量程度は把握しておくべきだ。
平均的な窒素量であれば、様々な資料から知ることができるし、それを知ることで化学肥料の施肥量も少なくすることが可能になるだろう。
それから注意したいのは、以前にも書いたが自らの圃場に投入する土壌改良材に注意を向けたほうが良い。
土壌改良材の中には、産業廃棄物から作られるものもあり、市販のものであれば問題ないと思うが、安いということで直接取引などをした場合、中に何が入っているのかわからない。
そのようなことで重金属汚染になったというケースもあるのである。入れてしまえば取り返しがつかない。注意したほうが良い。
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