ココ数年、いろいろな疾患におけるガイドラインが作成されています。日本医師会やその下部組織の各学会が中心となるか、厚生労働省が構成した研究班が中心になるかどちらかのことが多いですが、やることは大体同じでその疾患に対する論文を集め、その妥当性を検討します。ただ、僕もほとんど論文は書いていないし、師匠の伊藤院長(新都市病院)、坂井先生(神戸市立病院)も全然書かないし、彼等の師匠の菊池晴彦先生も先日の会で論文書くのは嫌いで書いていないと言っていました。

ガイドラインの流れというのは、EBM(Evidence-Based Medicine)という概念の提唱に基づきます。要するにアメリカから入ってきた考え方。過去にUCLAに知人が何人か留学していますが、沢山の論文を書いて帰ってきます。英語でのコミュニケーションをとれるかどうか、論文をまめに書けるかどうか、長く向こうで働いている人はその辺りが評価されているようです。ただ、その仕事をサポートするco-medicalスタッフも沢山いることを付け加えておきます。

とにかく、日本では臨床をしながら論文を書くという環境自体が整備されていなくて、日々の診療内容や結果を評価することも一苦労で、さらに各施設でバラバラに治療が行われています。そして、あまり臨床が得意でない人達の論文がそれらしく出回って、欧米から出てきた論文と合わせてガイドラインが作成されているような状況です。ただ、ガイドラインが悪い訳ではないので、せめて旗の台の診療ガイドラインは公開しようと現在作業中です。