以前勤めていた会社に3000戸の販売実績をもつ上司がいました。


土曜日や日曜日に案内が取れないと、その営業マンにとって職場は一気に針のむしろ状態になります。


社長より、わたしには、この伝説の営業マンである営業部長のほうが1000倍怖いので、案内が取れない週末があると、とにかく電話をしまくっていました。



その理由はひとつ、怒られる隙を作らないように、するためです。


受話器を置いていると、案内がない理由について、恐ろしい営業部長が詰めてくるからです。



案内がとれない理由を、お客様が今週法事でとか、お子様の運動会があってとか、もっともらしい理由をびびりながら、言うと。



おまえ、あれか最近の運動会って直前に決まるのか?



法事も、じゃ今週末でもやりましょうかって決まるのか?


おまえ、ふざけたこと言ってんなよ!!



お前の使命は案内を数多く取ることなんだ!!



お前じゃ10回案内して1件契約を取れればいいほうだろう!



契約2件必ず取るためには、月に20回案内しなきゃいけないんだよ!!!!



と、言った具合に、詰められます。



たぶん、私のいい訳は突っ込みどころ満載にあるようで、何十分でも怒られました。



なので、とにかく、電話をしてました。




話が終わるときには、次に電話番号を押す準備をしていました。




出来るだけお客様とは長い時間話していました、30分以上も話すことも多かったですね。




電話が長いことについては、怒られることはなかったです。




怒られなかった理由について、当時から10年以上たった最近、久しぶりにお会いした時に聞いてみました。




たしかに、くだらない話をしてたけど、そこであなたを叱ると、あなたの逃げ道が無くなってしまうから、言わなかったんだ。



仕事は厳しくしないと、ダメだけど、必ずなにかひとつ、逃げ道を造ってあげないとな、あなたも部下がいるんだろ?



どうだ、あの時より、自分を追い込んで自分に厳しく働いているか? と銀座の小料理屋でご馳走になりながら、元営業部長の言葉を聞いた時、つい感極まってしまいました。



凄いなこのひと、はやり只者ではない。



その夜は、話が尽きることなく、最終電車に間に合わなったので、新橋のホテルを取って頂きました。


かっこよすぎですよね!