このブログで「書店探偵ブック」についての感想・豆知識記事を投稿していますが、
第2シリーズでは主演俳優であり製作者であるマーク・ゲイティスが、
プライベートでの夫である俳優のイアン・ハラードと一緒に
第5・6話の脚本を執筆しています。
先日Redditで行われたQ&Aでも、私の質問に以下のように答えてくれました。
Q: イアンと共同執筆する際のプロセスはどのようなものなのでしょうか?
たくさんの議論が必要です。
ストーリーの展開を徹底的に練り上げ、和気あいあいと議論を交わすんだ!
シーズン2の第5話と第6話では、イアンが下書きを書き、それを僕が手直しした。
何ヶ月にもわたって何度も何度もやりとりを繰り返したよ! - マーク
同性愛が違法の時代にゲイであることを明らかにせず、
恋人との思い出を秘めながらラベンダー婚をしているブックを演じる
マーク自身は、イアンとどのように出会い、関係を育んだのでしょうか?
”僕は出会ったその日の午後にプロポーズした”
イアンによる戯曲でマークが演出した舞台”The Way Old Friends Do”のツアー中の
2023年3月1日にサンデータイムズ紙に掲載された二人のインタビューで
お互いの出会いと関係性を語っているので記事の一部を紹介します。
マーク:
イアンと僕が出会ったのは1999年、グラインダーのずっと前、
オンライン・デーティングがまた汚名だった頃のことだ。
「かわいそう!現実世界では相手が見つからないから
インターネットで相手を探し回らないといけないのね!」
僕はどうやって出会ったか、家族に言わなかった。
それにゲイは必ずしも永遠の幸せを探し求めるためにデートしてたわけじゃない。
デートは楽しくて興奮するものだった。
だから魅惑的な?フィンズバリー駅周辺で会って僕のフラットに行く時、
そんなに深刻に考えていなかった。でも、そうなったんだ。
イアンはその日の午後、僕が彼に求婚したってことをみんなに話したがる。
振り返ってみると、僕は冗談で言ったんだと思うけど、
確かに僕は「たぶんこの人だ」という期待を持っていた。
とはいえ、カップルになるということに慣れるまでには時間が掛かった。
僕のそれまでの関係はなんというか…自然消滅だった。
イアンは正反対。僕らの距離はどんどん近づいていった。
僕たちはいくつかの企画で共同作業をしてるし、今は彼の戯曲を僕が演出している。
でもライバル関係のような感情が起こったことはない。
一緒に生活しながら一緒に仕事もするのは大変じゃないかと訊かれるけど、
愛する人と一緒に過ごすのに何の問題があるんだろう?
「いつもお互いを笑わせ合っている」なんて完全な決まり文句だけど本当に真実なんだ。
共通するユーモアのセンスは僕らを結びつけている。
事務処理に関しては僕よりもイアンの方がしっかりしているし、
シビルパートナーシップを結んだ時もほとんど彼が準備をしたと思う。
主な問題は、僕らはほったらかされるとどちらもダメになってしまうということ。
壮大な計画を立てても、代わりに(愛犬の)ボブの散歩に行くことになってしまう。
イアンと僕は子供が欲しいと思う時期も少しあった。
でもすぐにどちらも十分な責任感がないと気づいたから、犬を飼った。
理想的なシナリオは完全に成長してよく教育されて、
極めて礼儀正しい大人がドアをノックして、
10代の頃に出来た子供だと名乗り出てくれること。
そうしたら苦労しないで両親になれる!
イアン:
easyJetの(設立者)ステリオス(・ハジ=イオアヌ)が
インターネットカフェ(EasyInternetcafé)を始めた時のことを覚えてる?
ステリオスがいなかったらマークに出会ってなかった。
僕は自分のロンドンのフラットにインターネットがなくて、
ステリオスのネットカフェに毎日行って
メールのチェックやgay. comにログオンしていた。
その頃はオンライン・デーティングに写真はなかった。
メッセージと電話だけ。
マークと僕がやっと面と向かってあった時も、
お互いに好意を持っているかどうか見極めようとする緊張の瞬間があった。
もしなかったら、別々の道に進んでいただろう。
オンラインでコンタクトを取ったのはマークが二人目で、会った人としては初めてだった。
リーグ・オブ・ジェントルマンが放送されていたから
何となく彼を知っていたけど、実際に見たことはなかった。
それが良かったと思う。もし大ファンだったら、うまく行ったかどうかわからない。
マークのキャリアは僕のものとは異なる軌道を取っている。
彼はたくさんの大きなプロジェクトに関わり、
「SHERLOCK」の頃には大変なことになった。
片方の成功は関係に破綻をもたらしたりする。
特に俳優にとっては、喧嘩や嫉妬だったり。
そういうドラマで盛り上がる関係もあるけど、僕らは違う!
マークが誰かと口論しているところは見たことがない。
彼は内気と言えるくらい礼儀正しいんだ。
出会いがあって紹介するために家に連れてきたいと言った時、両親は喜んでくれた。
彼は「リーグ・オブ・ジェントルマン」っていう素晴らしい番組に出ていて
BAFTAも受賞しているんだと自慢げに話した。
まずいことに両親は見ることにしてしまった。
サイコパスや怪物たちを見て、
「息子は何に巻き込まれてるのか?カルトか?」と考えていた。
母は電話してきて「あのおかしなミッキーを演じてるのが彼なんて言わないで!」
僕は少し黙ってから言った。
「そうだよ、母さん。彼は僕が結婚する人だ」
それぞれの変な癖について
マーク→イアン:
イアンはベッドの自分の側をキレイに保つことができない。
彼の汚れた服の山を「ベッドルーム・モンスター」と呼んでる。
イアン→マーク:
マークは二人に何かあってボブが孤児になるんじゃないかと思って、
同じ車で移動することを心配する。
「僕は手の内を明かさない主義なんだ」
マークは2010年10月23日のガーディアン紙のインタビューでも
イアンとの出会いについて振り返っているのでこちらも紹介します。
マーク:
僕はいつだって真剣な関係を持つ準備が出来ていた。
12年前(1998年頃?)、休暇に行くために一人で空港で座っていた時に考えていた。
「誰かと分かち合わなければ意味がない」
イアンとはオンラインで出会った。
彼の綴りは全て完璧で、自分に言った。
「この人だ」
僕らは初めてのチャットをほとんど文法について話して過ごした。
彼はクールに言った。
「僕は手の内を明かさない主義なんだ」
でも次の日には電話をかけてきた。
イアンの忍耐には敬意を持っている。
僕はすぐに怒るから、後悔する前にイアンと話すことを学んだ。
僕らが喧嘩することは滅多にない。
いくつか嵐を乗り越えてきたけれど、もはや壮大なドラマではない。
我々はみんなバートンとテイラー、ヴェルレーヌとランボーみたいに
途方もない高揚と破滅的な低迷がある世界を思い描くものだよね。
僕らは王室顧問弁護士エドワード・カーソンの肖像画の下、
ロンドンシティのミドルテンプルで結婚した。
カーソンはオスカー・ワイルドを訴追した人。皮肉に満ちた1日だった。
「これが僕なんだ!」
ちなみにイアンが自分をゲイだと自覚した瞬間は、
「SHERLOCK」のレストレード警部でお馴染み、
「書店探偵ブック」の第2シリーズにも出演するルパート・グレイヴスが出演した
映画「モーリス」(1987)だそう。
イアン:
その時、全てがカチっとハマって「これが僕なんだ!」と思った。
それで母と父が入ってきて「何を見てるの?」と言った。
もちろん、二人がテレビを見たのは、
ルパート・グレイヴスがアレを出してベッドに座っている瞬間だった。
マーク:
そういう話は誰でも持ってるよ!(笑)
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