今年、2023年4月にアップしたブログ

「不登校・長期欠席が続いている方で、且つ高校受験を考えている方へ(いわき市を例に)①~③」

が、半年以上たった今でも毎月多くのアクセスがあり、驚きと同時に、思い悩んでいる方が多数いらっしゃることに改めて気づかされます。

https://ameblo.jp/notforpower/entry-12796631159.html

 

今回は高校受験に関してではなく、不登校・長期欠席の一因とおもわれる「学習性無力感」と

そこからの回復方法についてお話させていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 

 学習性無力感とは

 

通常、人はストレスや不快感が与えられる状況に置かれると、

そこから回避しようと一定の努力をします。

 

しかし、努力しても回避できない、何をやっても変わらない、という状態が継続すると、

「何をしても無駄だ」

ということを学習してしまい、問題回避のために自発的に行動するのが難しくなっていきます。

 

このような、

「声を上げても意味がない」「行動してもどうせ変わらない」というストレス体験から、

やがては諦めの境地に達してしまうこと、

そこから感じる無力感は「学習性無力感」と呼ばれています。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E7%BF%92%E6%80%A7%E7%84%A1%E5%8A%9B%E6%84%9F (Wikipedia)

 

この状態に陥ると、場合によっては

「自分にはできない」

「自分にはその能力がない」

「自分は適応できない」

など、

今ある困難な状況の要因は「自分の能力不足」にあると思い込んでしまい、ますますネガティブな感情を持つようになってしまいます。

 

学校に行けない、学校に行きたくない、など、

不登校問題を抱えているお子さんの多くは、このような学習性無力感を感じてしまった結果によるものではないか、と私は考えています。

 

ではどうしたらよいのでしょうか。

 

 

私はまず、この「学習性無力感」という言葉と、その事象をお子さん自身に知っていただくことが第一歩ではないかと思います。

 

そしてもし、お子さんご本人から「たぶん、そうかもしれない」「僕(わたし)にあてはまる」ということでしたら、

その状態から回復していく方法は複数ある、

ということを知ってもらい、ご家族協力のもとで実践していただければと思います。

 

ただし、いかなる場合でも、最優先はご本人の心と体の健康ですので、あせらず、無理せずでお願いします。

今後のことを考えることがさらなるプレッシャーになることもあります。
大きな問題を抱えている最中で、心が打ちひしがれている状態であれば、何もしない休息が最優先です

 

今回は回復方法の主な例を3つをあげます。

 

キーワードは「からだ」「ことば」「あたま」です。

 

実践する順序もこの順番が最善、とご理解ください。

 

 

 からだ ことば あたま

 


 

①からだ

 

からだを整える習慣をつくりましょう。

 

心と体は繋がっています。健康な体は心にもよい影響を与える、ということをお子様ご本人に伝えてください。

十分な睡眠と適切な運動、健康的な食事が基本です。

その上で、開放的な空間で過ごす時間、好きなもの・興味のあるものに触れる時間、これらを大切にしましょう。

 

②ことば

心許せる、頼りにしている誰かと会話し、ことばを紡ぐ時間をつくりましょう。


「心許せる誰か」が家族であればよいですが、

家族以外であれば、一定距離がありながらも、気を使いすぎず話せる人がよいでしょう。


思い切って今ある悩みや不安を打ち明けてもよいですが、そこまででなくてもよいです。

 

何よりも「他愛のない話題や世間話で過ごすだけの時間」のほうが心地よいものです。

 

大切なのは話を聞いてくれる「だれか」と会話をすることで、自ら言葉を紡ぎ出す「ゆったりとした時間」をつくることです。

 

 

③あたま

あたまを働かせる時間をつくりましょう。

新しいことを学ぶ、頭を働かせて考える、知識を得て蓄える、得た知識をアウトプットする。

こういった一連の学習行動は、知性や理性、感性などさまざまな要素を育てることができます。

学ぶ内容は必ずしも学校で習うものでなくともよいです。料理などでもよいです。

努力次第で到達や成功につながる学習体験は、何となく過ごす日常では得られない貴重なものであり、自信を育てます。

一日の中の1時間でもよいのであたまを働かせる時間をつくりましょう。

 

 

からだは自分の意思で自由に動かすことができます。右手をあげる、左足から踏み出す、たやすい動作です。

しかし、心は思い通りに動かすことはできません。

 

こころは、多くの場合、外から刺激を受けることで反応します。何よりもまず「行動してみる、やってみる」ことが大切です。

「何もしなかった」というのは何も変化しない、ということではなく、「何もしなかった結果」が時間差で訪れるもの、と私は考えています。

 

「からだ」「ことば」「あたま」、実践できることから少しずつでもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

※最優先はご本人の心と体の健康ですので、あせらず、無理せずでお願いします。 心に余裕が生まれ、今後のことを考え再び動きはじめたときの指針のひとつになれば、と思っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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