夫の通勤路の道沿いに
コブシの木があります
緑多い田園風景の中に
ポツンと一本だけですが
この季節白い花をつけ
見事に咲いているのです
実は
この道は私の元の通勤路です
車を運転しながら
あまり変わらない風景の中で
春のこの時季はとても楽しみでした
あれから四年
その前の年の秋に
これが最後と56才で転職したのに
気がつけばその時から
職場も三箇所目
住まいも転々とし
そして一人暮らしをしているとは
思いもよらないことです
56才のあの時
不完全燃焼気味な毎日で
両親のことも私だけが何故とか
自分のことだけに熱心な夫を見ては
もやもやもやもやの毎日を
過ごしてしました
今だって私自身は
そう大きく変わってはいないけれど
手離せないと思っていたものを
少しずつそぎ落として行く事により
気持ちも軽くなった気がします
自分の手にあまるもの持たないように
持ち過ぎて動けなくならないように
身の丈にあった生活で
どこへでも行けるように
身軽でいようと思います
