先週末
珍しく電話をかけてきた父
認知症を疑い始めた頃
よく電話がかかってきました
まるで
自分の存在を確かめているようでした
気がついたのが昼休みでしたので
折り返し電話してみると
した事を忘れていました(・・;)
いいのです
いつもと変わりない声が
聞けたのですから
それでも気になっていたので
実家に行ってきました
「最近どう?」と聞くと
「頭が軽くなっていく」
と笑いながら言います
認知症が進んでいるのを
気にしているのでしょう
「いいやん!
重くなっていくよりずっといいよ」
「ほうか〜」と安心した様子
に見えました
夫のこと
子どものこと
何度か同じ話をし
父は父なりにやっぱり
私の“お父さん”であろうと
しているだなと思う
認知症と診断された頃は
この先どうなるのかと思いましたが
元来のおおばっぱさが
おおらかさにかわり
マイペースな日々のようです
認知症もマイペースに緩やかに
進んではいます
少し山歩きに出かけました
子どもの頃を山で育った父
こんな所だったのかしらと思いつつ
落ち葉の上を歩く
あんなにせっかちで
あんなに豪快だった姿は
もうありません
“良く忘れる事”
くよくよ悩む私によく言って
くれた言葉です
なんとなく
その言葉の意味がわかる
ようになってきた気がします
それは父の生きる術であって
私に一番伝えたい事なのだと思います


