私たちが少年のころ、近所に雑貨屋や模型屋があって、子どもたちでにぎわっていた。年配の人たちは隣近所の縁側でお茶のみをしたり、将棋を指していた。しかし、新しい住宅が立ち並び、どこの家もブロック塀をするところが多くなり、何か用事がないと隣近所に気軽に訪問できなくなってきた。
人間は一人では生きられない。何気ない会話が心をほっとさせる。今、必要なのは「居場所」である。私の友人が近くに「居場所」をつくった。空き家を借り、誰でも気軽に食事したりコーヒーが飲める。好評で終日にぎわっている。コーヒーは一杯100円である。こうした居場所事業が数多く誕生することを願っている。