その197 安倍晋三氏銃撃事件について思う事 | ココハドコ? アタシハダレ?

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自分が誰なのか、忘れないための備忘録または日記、のようなもの。

時間がたつのは速い。安倍晋三元首相が殺されてもう10日が過ぎた。何かコメントをしておこうと思いつつ言葉が出ない日々だった。正直なところ、ニュースの第一報をネット上で知った時、ショックもなかったし、むしろ「やっぱり、、、」という感じのほうが強かった。

 

私は安倍晋三という人について、いずれ誰かに襲われたりすることもありそうだと、漠然とだが感じていたのだ。それはモリ・カケ問題が紛糾した当時から持っていた思いで、公文書改竄した財務省職員が不起訴になる一方で、近畿財務局の職員が自殺に追い込まれるなど、ニュースを見ていて、この人は恨みを買うだろうと、そう思ったのだった。もちろん、問題のもみ消しに安倍氏本人が直接かかわったとは思えない。役人が一方的に「忖度」したと考えるほうが自然なのかもしれない。

だが、「忖度」されるだけの権力を持っているがゆえによくよく脇は締めておく必要があっただろう。蓋をして終わりにしたい事件だったかもしれぬが、公文書改竄などこれこそ民主主義を大きく毀損させるもので、逆に政治不信を大きくした、その責任は安倍氏にもあったと思う。

 

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そして今回の事件。死亡と伝わった時から「暗殺」という言葉がニュース記事の中に踊るようになった。これは安倍氏がコメントを寄せていた宗教団体によって家庭崩壊を招いたという犯人の、広い意味での「怨恨による殺人」と言ったほうがいいような気がしていたが、その宗教団体と安倍氏のつながりを知ると、やはり「暗殺」といったほうがふさわしいような気もしてくる。

その本来の恨みの対象である宗教団体・世界平和統一家庭連合(旧統一教会)についてはWikipediaに詳しい記事があるのでリンクを貼っておく。ぜひ読んでいただきたい。カリスマに率いられた反社会的な集団という意味で「カルト」と呼ぶにふさわしいだろう。

 

これによると、安倍氏や自民党政治家と統一教会の関係は安倍氏の祖父岸信介氏の時代までさかのぼり、関係のあった政治家として中曽根康弘、福田赳夫といった有力者の名前がずらりと並んでおり、しかも与野党を問わない。ということは今回の事件、政界の巨大な闇を白日の下の晒しているのである。政界は躍起になって火消しに走らざるを得ないし、これを告発できるマスメディアもおそらく存在しない。結局は火消しの仕上げは「国葬」という一大イベント、そういう筋書きになるのだろう。

 

安倍氏は祖父岸信介氏の縁もあるのだろう、ほかの政治家に比べても深いかかわりを持っていたようで、機関誌の表紙を何回も飾るなど広告塔としての役割は果たしていた。昭恵夫人が森友学園の広告塔であったように安倍氏も旧統一教会の広告塔であった。そこで恨みを買ったとしても、充分にありうることで、これを筋違いと言っても後の祭りとしか言いようがない。やはり脇が甘いのである。

 

「勝共連合」から続く歴史、自民党は今すぐ旧統一教会(家庭連合)と手を切れ(JBpress)

「公開抗議文 衆議院議員 安倍晋三 先生へ 全国霊感商法対策弁護士連絡会」
 

上のJBpressの記事にもリンクされているが、全国霊感商法対策弁護士連絡会から安倍氏への抗議文の中に、

「本年9月12日、韓国の統一教会施設から全世界に配信された統一教会のフロント組織である天宙平和連合(UPF)主催の「神統一韓国のためのTHINK TANK2022希望前進大会」と称するWEB集会において、安倍晋三前内閣総理大臣の基調演説が発信される事態が生じました。これを統一教会が広く宣伝に使うことは必至です。(中略)当連絡会としては深く失望し、今後の被害の拡大に強く憂慮しております。」という文面が見える。

山上容疑者が安倍氏を襲う決意をしたのはまさにこの「希望前進大会」の「基調演説」を見たからだった。この中で、安倍氏は文鮮明教祖(2012年死去)の後継の教祖韓鶴子氏に「敬意を表します」と述べている。家族崩壊のもととなった宗教団体に対し何も対策を講ずることなく、それどころか「敬意を表する」という政治家、憎悪が頂点に達することも当然ある事だろう。連絡会が憂慮した「被害」は安倍氏を直撃したのである。抗議文への回答はなかった。さて、残された政治家たち、襟を正せるだろうか?

 

謹んで故人のご冥福をお祈りします。

 

 

合 掌

 

 

 

 

 

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