その72 ふたりのあいだ | ココハドコ? アタシハダレ?

ココハドコ? アタシハダレ?

自分が誰なのか、忘れないための備忘録または日記、のようなもの。

ふたりの間には、距離がある。これを読んでるあなたと書いてる私。その距離。

 

 

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昔学校で習った。多分中学だったか。「2点間を結ぶ最短距離は直線である」と。

これを見方を変えて読むと2点があるから距離があるとも読める。距離があるのは私のせいでもあなたのせいでもありゃしない。ふたりがいれば距離は生ずるのである。

 

さて距離を縮めよう。愛し合う男と女ならそういう努力は多少なりともするだろう。別に男と女でなくてもいい。上司と部下、親と子、友人同士、いたるところで意識するしないにかかわらず、距離を縮めようとする動きはある。要は少しでもわかりたい理解したいとか、理解されたい、わかってほしいという運動が生ずるのだが、限界はすぐにやってくる。いくら相手に近づこうとしてもこれ以上は近づけない、そういう場所にたどり着いてしまう。2点はどうやっても1点にはならない。なったら奇跡だ。

 

そしてそこで始まるのだ。

  「なんで俺の言ってることがわからねえんだ!」

  「ちっとはアタシの立場も考えてよ!」

  「だから考えて言ってるんだよ、馬鹿!」

  「バカとは何よ、何もわかってないあんたの方がよっぽど馬鹿よ!」

 

と、まあ,罵り合うのもいいけどさ、、、

 

私はあなたに近づこうと、理解しようと能力の限り精一杯努力した。あなたも私を理解しようと努力した。それでも埋まらぬ距離にいら立って相手を馬鹿呼ばわりする、これは埋まらぬ距離を埋めるのは相手の仕事と押し付けてないか。相手が馬鹿で自分は利口だと思うなら、距離を埋める努力はもっとあなたがしなくてはいけない。当然の事だ。それができもしないくせに相手を馬鹿呼ばわりするなら、その馬鹿さ加減を相手に理解させ納得させられない、そういうあなた自身の馬鹿さ加減も同じように罵るべきではないだろうか。

 

ふたりの間の埋まらぬ距離の責任は常にイーヴンと心得たほうがいい。ふたりがいるから距離がある。だから、何があっても相手のせいにしてはいけない、人のせいにしてはいけない。自分の無力に背を向けてはいけないのだ。と、思う。

 

 

 

 

 

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