『鬼はー外、福はー内』この場合、福ってなんだ?
はるか昔、まだ人々が夜に怯え暗闇を恐れていた頃の時代です。
人ならぬ者、それを『鬼』と呼びただただ恐怖の対象でございました。
しかしながら時代が経つにつれ人は光を味方につけ、徐々に暗闇を駆逐していき、ついには科学という力で鬼を遠ざけたのです。
そして、現代。
暗闇、そのものに怯える人はもういなくなりました。
人ならぬ者の存在に恐れる人はもういなくなりました。
が、しかし、、鬼はほそぼそと潜んでいたのです。私達の中に。
いるんだけど?ねぇ、お腹の中に鬼いるんだけど?
もう潜むとかそんなレヴェルじゃないの。
結構堂々と友達とか呼んじゃって酒盛りしてる感じ。
友達じゃないけど、たまたま近く通りかかった鬼とかも、『おっ賑やかそうじゃん、楽しそうじゃん』ってどんどん集まってきてる。
完全胃の中が鬼ヶ島になってる。
いいか、お前ら。大海を知れ!
氏は流す、胃の中で大騒ぎしている鬼達を濁流渦巻く中に放り出す。
螺旋状に飲み込まれていった鬼達は細い管を通り、河へでて大海へと到着するだろう。
道中苦しきコト、悲しきコトさまざまあるでしょう。
同じ数だけ嬉しきコト、楽しきコトもきっとある。
そしてたどり着いた先、大海で鬼達が見たものとは!?
あっ、ちょっ、タンマタンマ。
鬼出る、鬼出るって、まだ鬼いるって。
あん、ダメ。
『鬼は外』って、今はダ・メ・よ。