誰かが消えてしまいそうな時

 

ずっとそばで座っていられる人間になりたいが

いつしか見返りを求め迷走する

 

あの時のあの人が家族を築けたことが

とてもとても嬉しくて嬉しくて

 

しかし自分は虚しいこの先どんな風に生きていくのかわからず

ただ心の中に水でできた震える球体のようなものが浮かんでいて

 

やさしい重力に希望をはせている

 

 

 

あの人は今、どうしてしているのかな 当たり前の生活を取り戻せたのかな

 

何を考えているのかな あんな絶望を乗り越え母親になって

 

幸福なのかな もしそうだとしたら自分も幸福だな

 

 

 

母親となった彼女は 過去に生きる僕にどんな言葉をかけるのだろう

 

この出口のない蒼い森の中で

 

 




 

しかーし

 

それらは口当たりの良い嘘と偽善 それはラーメン

 あー ラーメンが食べたい 優しい毒を食べたい ふかふかの偽善で眠りたい ノンアルビールで酔い潰れたい

まずいラーメンは餌をもらえない だからみんなで眼瞼下垂手術 さんいんせんはノリで

投票は凍氷 凍氷は灯標 過去の過去 過去の(括弧)過去の(慟哭)

あー ラーメンは裏切らない いや裏切る まずいラーメンは愛されない 餌ももらえない

そんな真夜中の卑小な いのち

 

 



眼瞼から震える球体が滑り落ちる