ふゆ の ね

 

冬の音

 

冬の音

 

音の無い音

 

 

 

幾何学模様の結晶が

 

鼻の頭を湿らせた

 

 

 

音もなく

 

色もなく

 

空も


地面もない

 



白く

 

白く

 

沈んでゆく

 


 

雪を下から見ることを

 

貴方は教えてくれた

 

そしてそこには熱があることも

 

肌と肌の間に火があることも

 

 

 

冬の音

 

冬の音

 

その場限りの一生

 

 

 

この鼓動の跡が

 

いつまでも経っても消えない