3話構成中2話目の短い寓話ですニコニコ

マイノリティを生き抜いた友人に捧ぐ。

 

 

 

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ぴょんぴょこさん、がいました。

 

ぴょんぴょこさんは森で二本足で跳ねています。

 

翼がついていますが飛ぶことはできません。

 

 

 

ある女の子が森でぴょんぴょこさんと出会いました。

 

何とぴょんぴょこさんは友達がいないのに、全ての生き物の言葉が分かります。

 

 

 

どうして飛ばないの?

 

生まれつき飛べないんだ。ぴょこぴょこ。

 

 

 

どうして翼がついてるの?

 

僕にも分からないんだ。ぴょこぴょこ。

 

 

 

ずっと1人でいるの?

 

お腹が空いて起きたら、ここに居たんだ。ぴょこぴょこ。

 

 

 

家族はいないの?

 

それが何か分からないんだ。ぴょこぴょこ。

 

 

 

生きていて楽しい?

 

ただここに居るんだ。どんぐりを食べてムクドリの巣を見守るの。ぴょこぴょこ。

 

 

 

………いつもどんぐりを食べているの?

 

うん。ぴょこぴょこ。

 

 

 

じゃあ明日拾ってくる。

 

ありがとう。ぴょこぴょこ。


 

 

ぴょんぴょこさんは恥ずかしそうに森へ消えてゆきました。

 

 

 

女の子は空を見上げて言いました。

 

「ぴょんぴょこさんは弱い遺伝子だから、淘汰されても仕方がない。しかし、それなら何故、心を与えたのですか。」

 

 

 

ぴょんぴょこさんは森の奥の奥でどんぐりを食べていました。

 

ぴょんぴょこさんの顔は真っ赤でした。

 

 

 

 

明日はまた、あの女の子に会えるからです。

 

 

 

 

(つづく)

 

 

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今日の愛娘。

 

 

「君たちが猫を飼っているのではない。我々が君たちを飼っているのだ。」

って言ってそうな鋭い目泣き笑い