ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会アニメーション第十一話。

「みんなの夢、私の夢」放送。

 

凄まじい回でした。

 

断言します。

この回はラブライブ!史に残る伝説の回です。

こんな強烈なパンチが繰り出されるとは……

 

「ラスト1分、あなたは必ず○○する」系のやつです。

 

なので、いつも以上にネタバレが危険な回だと思います。

まだ観てない方は絶対に読まないでください。

第十一話より一部配信サイトでの配信が遅れることもありますので、そちらをご利用している方もしいらっしゃいましたら、今一度ご確認頂けますと幸いです。


それでは参ります。


いやー。


 

こ こ ま で や る か !? と。

 

いや、本当マジ……おっっっっもい。

 

いや~重い! 最高!!

ここまで最高の「幼馴染・上原歩夢」を描いてくれるなんて思いもしなかったです。

 

上原歩夢は重い。

重くなくちゃ上原歩夢じゃない。

よくぞやってくれた!そんな思いでいっぱいです。

 

なにが「ここまで」なのか含めて、

重ねて光の先へネタバレ全開で、参ります。

 

 

🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈

 

 

「続々・はじまりのトキメキ」

 

冒頭から、歩夢は「あるもの」を見ています。

 

 

カメラを見ているわけですが……。

 

カメラの先には視聴者であるわたしたちがいるわけでして。

「わたしたち」って何ぞやって言うと、いわゆる「あなた」なんですよね。

 

歩夢は今回、「あなた」を見るんです。

 

 

更に付け加えると、「歩夢をみている」「あなた」を見つめている。

 

 

そして、微笑んでみせる。

この世で最も愛おしいものを見るように。


この微笑みは他でもない「あなた」に向けた微笑みだ。

 

隣に侑がいるのに、だ。

 

 

侑をみようとしたときも。

 

 

やっぱり見れない。

 

 

そして、逃げるように「あなた」を見る。

 

歩夢は今、「高咲侑」という個人を見れなくなっているのではないでしょうか。

 

より正確に言えば、「高咲侑の夢」から必死に目を逸らしている。

 

だから世界の境界すら超えて、幼馴染の「あなた」へ向けてSOS信号を送っている。

そうしなきゃ、歩夢は壊れてしまうほどに追い詰められている。

 

だけど、「あなた」……「わたし」は何にもできません。

そして世界はどこまでも残酷に、歩夢を追い詰めるのです。

 

 

侑ちゃんが……ピアノ……?

 

上原 歩夢

 

知らなかったんだ……。

 

ここは正直、鈍器で殴られたような衝撃でした。

私は「当然知ってる」ものだと思っていたんです。

 

そう、「わかってるでしょ」って……思って、たんです……。

侑から歩夢への熟年夫婦の「わかってるでしょ」の術中に、まんまと私もハマっていた。

ごめん歩夢……ごめんよ……。

 

そして、歩夢は進んでしまう。

確かめてしまう。

 

 

赤信号の先へ。

 

私の知らない、「侑ちゃん」がいる……

 

上原 歩夢

 

歩夢は幼馴染のことは何でも知ってると思っていた。

思いたかった。

 

だけど……それは、「ゆうちゃん」。

 

 

最後に縋る非常口。

ずっと変えずにいる、電話帳の登録名。

 

 

一話の侑の電話帳の登録と比べると二人の違いがまた浮き彫りになる。

 

 

だけど、もう「侑ちゃん」は始めてしまっている。

 

 

侑の夢を。

歩夢が知らない夢を。

歩夢だけが知らない夢を。

 

せつ菜だけが知っていた夢を。

 

 

違うよ。

 

高咲 侑

 

 

これが「せつ菜ちゃんの方が大事なの」に対する答えであったなら。

どれだけ歩夢は安堵できたでしょう。

 

だけど、その否定は歩夢の求めた答えではなかった。

 

歩夢が想定しうる最悪の、更に最悪が突き付けられる。

 

 

違うよ。

 

歩夢に伝えたかったのはもっと、先のこと。

 

わたしね、夢が

 

高咲 侑

 

 

そして、ここで窓に映るのは、もしかすると。

侑であり、今回ずっとカメラの向こうにいる「あなた」なのかもしれません。

非常口だった「わたし」「あなた」が「侑」と重なってしまえばもう、歩夢は逃げられない。

もう縋れるものが何にもない。

 

だから、もうどうしようもなかった。

 

 

聞きたくないよ。

 

私の夢を一緒に見てくれるって、ずっと隣にいてくれるって、言ったじゃない。

 

私、ゆうちゃんだけのスクールアイドルでいたい。

 

だから。

私だけの「ゆうちゃん」でいて……。

 

上原 歩夢

 

 

一話から十話にかけて……

場所が変わって、離れていく……「脚」を雁字搦めにして。

 

どこにもいかないで。

私だけを見て。と。

 

ずっと変わらないでいてよ。

 

 

私がいなきゃダメな「ゆうちゃん」のままでいてよ。

 

 

同じ道を歩く「ゆうちゃん」でいてよ。

 

 

おいていかないでよ……。

 

歩夢は今、高咲侑が夢を見ることを許せない。

 

「高咲侑」が許せない。

 

 

「主人公」みたいに成長していく高咲侑が。

「九色の虹を咲かせようとする」高咲侑が。

上原歩夢以外にも「人を助ける」高咲侑が。

 

1人の個人として、夢を抱き歩き出すことが。

どうしようもないほどに許容できない。

 

だから「あなた」を見ようとした。


極め付けは、第十一話のタイトル「みんなの夢、私の夢」のロゴ。


もしかしたら、本来は全部無色で「みんなの夢、私の夢」だったのではないでしょうか。

無色の「私の夢」……すなわち「侑の夢」を、歩夢が無理やり、歩夢の色で塗り替えたんじゃないでしょうか。


 

ピンク部分……心なしか太く見えませんか?

 

 

こういうことではないでしょうか。

 

演出含め、上原歩夢……ここまでやるか。と。

 

本来干渉できない、してはならない世界の境界を歪めてでも。

それほどまでに今歩夢は、もうグチャグチャなんです。

あんな行動に出てしまう、あんな言葉を選んでしまうほどに、グチャグチャなんです。

 

今回歩夢って、泣いてないんです。

どこかで涙の一滴くらい零れそうなものなのに。

泣くことすら、出来なくなってるんです。

 

それくらい今何も見えなくなっている。

 

だけど。

 

 

この回ですら、歩夢はちゃんと、ときめいてる。

「かわいいものが好き」な、歩夢は確かにそこにいるんです。

 

ちゃんと、歩夢の夢はあるんだよ。

 

だから頑張れ、歩夢。

 

次回、今度こそもう逃げ場はありません。

泣いても笑っても真・上原歩夢回。「花ひらく想い」。

 

泣けるといいな。

笑えるといいな。

 

咲き誇れ、歩夢。

 

そして。

 

 

届いてほしい。

一番近くにいる二人の気持ちが。

 

「高咲侑」のときめきが、上原歩夢に届くことを「わたし」も心から祈ってます。


祈るしか、出来ないんだ。

 

だから、頼んだよ侑ちゃん!

 

 

🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈

 

 

さてここからは各キャラクターの気になった所を挙げたいと思います。

 

【高咲侑】

みなさま、侑ちゃんの服装のお話、覚えていらっしゃいますでしょうか。

 

侑ちゃんは、兎角自分の服に無頓着です。

幼い頃から多分、歩夢ちゃんに服を選んでもらったこともあるでしょう。

 

 

 

ぱ…?

 

P A…

 

Pomu Anata…ッ!?

 

多分、歩夢ちゃんに服を選んでもらったこともあるでしょう。

 

歩 夢 ち ゃ ん に 服 を 選 ん で も ら っ た こ と あ る で し ょ う 。

 

過去でも歩夢ちゃんは「あなた」を見つめているのでしょうか。

 

いや、大真面目に「ぱ」ってなんでしょう……

 

そしてこの今回見えない写真の二人の表情が来週見えたらマジでヤバイんですが。

どんな表情してるんだろうな……。

笑ってるのかな。もしかしたら、泣いてたりするのかな。

 

 

【上原歩夢】

 

ラスト1分、迫真の作画。迫真の演出。迫真の演技でした。

もう何度見直しているかわかりません。

 

アニメーションってすげえなって心から思わされました。

歩夢ちゃん、大西亜玖璃さん、スタッフの方々本当にありがとう。

 

 

【中須かすみ】

 

部長がとある事情により来れないので、こういう時はやはり自称部長の出番ですね。

 

 

これ絶対

 

 

【桜坂しずく】

 

歩夢はカメラを見ている、と言いましたが。

実はもう一人、カメラを覗いた子がいるんです。

他ならない、桜坂しずくですね。

 

なぜだろうか考えてみた時に、「役者として自分を客観的に見るようにしている」という前田佳織里さんの言葉が過りました。振り返り配信だったかな?

 

普段から、「自分を撮るカメラ」を意識している彼女だからこそ、今回の世界の歪みに気付きかけていたのかもしれません。


また、『第四の壁』も知識として持ち合わせているでしょう彼女の心境やいかに。


 

 

スカートからスッと伸びる瑞々しい太腿からの至高の膝裏。

そしてそこに白のソックスが織りなすマリアージュ。

長い髪にデカリボンがアクセント。

芸術的な後ろ姿です。

 

 

【朝香果林】

 

予告の時点で、絶対姫乃さんの妄想でしょwwと思っていたらまさかの現実。

 

ようやく姫乃さんの誤解が解けたようで何よりです。

 

 

【宮下愛】

 

ここの愛さんかっけーんすよ。

参謀役も似合いますよね。戦っても強いから本当強キャラ。

 

あと総統閣下MAD素材の適正がありますね。

 

 

【近江彼方】

 

 

いや顔w

 

 

美少女力の差がすごい。

 

 

【優木せつ菜】

 

あ~ん生徒会長すきすき~!!

表情がコロコロ変わってかわいいよ菜々ちゃん!!

 

 

ここのにおい嗅ぎたい嗅ぎたすぎる。

 

 

「一般の生徒たちが、学校の部活としてアイドル活動をする」

何気にスクールアイドルの定義が結構明確に示されたの初めてじゃないでしょうか?

部活に属していないとダメなんですね。

 

 

お前が一番かわいい定期。

そして息をするように制服せつ菜ちゃんを提供してくれてありがとう!

歩夢ちゃん、ここでもときめいてるんだよね……。

 

 

スタイルたまらんね……

髪ファサーってやってキメてる感じもかわいいよ!

 

 

流石に副会長相手なので焦ってはいますが、

内心は「ふっふっふまた一人スクールアイドルの沼に落としてやりましたよ」とか考えてるんだよこの子マジかわいい大好き。

(詳しくはタペストリーコミックを読もう!)

 

 

この手を当てて笑う仕草がもう本当大好物でして。

育ちの良さが滲み出るんですよねぇ……

 

そして他の子と並ぶと肌の白さが際立つんですよね。

本当、せつ菜ちゃんを色白設定にされた方は天才です。

 

 

私も行きますって、歩夢ちゃんについていってあげたの、やっぱり歩夢ちゃんの様子がおかしいことに気付いてるんでしょうね。

部長として。生徒会長として。

 

そして、「部長として」「生徒会長として」であるがゆえに、根本までは見えてないんでしょう。

 

この二人が真に「友達」になる日が来ることを、祈りたいと思います。

ようりこのこと考えると時間かかりそうでもあるなぁ。

でも来週もこの二人の語らいがあるようなので楽しみです。

 

あと……流石に観念しております。

 

「真・優木せつ菜回」は二期ですね!

 

 

【エマ・ヴェルデ】

 

一人だけサイズが違いますね。

いや何がとは言いませんが。

 

 

【天王寺璃奈】

 

璃奈ちゃん、夏休みでもエアコンつけてないですね。

……かなり寒がり?

 

 

璃奈ちゃん呼びになってるよおおおお泣

夏休みまでに仲良くなってるんだよおおおお泣

 

 

本当、よかったね璃奈ちゃん……。

娘の成長のように嬉しいです。

 

ここも璃奈ちゃんの第二話と言えますよね。

 

 

【虹ヶ咲学園生徒会副会長】

 

せつ菜「ちゃん」呼びするのときめきを感じます。

せつ菜さん呼びしそうな子なのにね。

 

あと本当マジで同好会名簿の管理には注意してね会長。

まぁバレたらバレたで、他生徒にバレないように協力してくれる良き味方になってくれそうで、それはそれで熱いです。

 

 

【虹ヶ咲学園生徒会書記】

 

右月 左月の名前はクレジットされませんでしたね。

 

しかし生徒会キャラを考える時のスタッフたちは

相手を“メガネ好き”に変える能力でもくらってたんでしょうかね?

 

 

【近江遥 with クリスティーナ】

 

こんなにたくさん遥ちゃんたちが出てくれるなんてね。

 

 

【綾小路姫乃 with 紫藤美咲】

 

美咲さんちょっと引いてませんか?笑

いや推しに顎クイされてるんだ許したって……

 

 

🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈🌈

 

 

さて、幼馴染の愛が、世界を歪曲させるほどの今回。

 

視聴者である私たちを見てくる歩夢ちゃんにはさながら『ドキドキ文芸部!』に近しい感覚を味わされました。(凄い作品だから知らない人は調べてみてほしいです)

 

歩夢の心情については結構、第十話感想で語り尽くした所もあると思います。

そこで書いた通り、歩夢の感情が嫉妬や愛憎だけで埋め尽くされているとは思いません。

(嘘つけタイトルモロ嫉妬の魔女じゃねーか!というツッコミはご容赦ください……あれ大好きなんです……)

 

 

……何はともあれ。

来週の歩夢ちゃんの開花宣言が心底楽しみです。

 

十一話を観終えた後は、最終回へ向かっての寂寥感が襲い掛かってくるかと身構えていたのですが、今回のお話でそれは吹き飛びました。

 

かつてないほどに来週が待ち遠しい!

 

……ということで。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会第十一話感想を締めたいと思います。

 

毎週感想書いていきますので、気が向いたらまたお立ち寄りくださいませ。

それでは!

 

【上原歩夢物語目次】