若い季節 | 懐古趣味親爺のブログ

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幼少期(1950年代)から成人期(1970年代)までの私の記憶に残っているものを網羅。

♪~ウァーオ、ウァーオ、おなかの底からウォーア~と歌っているのはザ・ピーナッツ。『若い季節』のテーマソングです。『若い季節』(NHKで1961年4月9日~64年12月28日放送)、は、豪華な顔ぶれを集めた、歌あり笑いありのゴッタ煮的ドラマ。プランタン化粧品という会社を舞台に、毎回ドタバタ騒ぎが展開します。

レギュラーは、社長に淡路恵子、専務が松村達雄、男性社員がクレージーキャッツにダニー飯田とパラダイスキング、それに給仕役の坂本九と宣伝部のカメラマン役のジェリー藤尾が加わります。女性社員が黒柳徹子に横山道代、それにスパーク三人娘(中尾ミエ・伊東ゆかり・園マリ)ね。社長の姉で料亭の女将に沢村貞子、料亭の板前が渥美清、女将の息子が古今亭志ん朝(番組当初は古今亭朝太)で、部長役は最初が有島一郎で途中から三木のり平に替わりました。他にも小沢昭一、岡田真澄、峰岸徹(当時は峰健二)、水谷良重(現:八重子)も出演。映画デビュー前の梶芽衣子(当時は太田雅子)もセリフのないチャームガール役で出ていたんですよ。

役名も芸名に近いもので、淡路恵子がケイコ、松村達雄が松森、有島一郎が有馬、坂本九が坂本九馬、沢村貞子がおさわといった具合。そして、ハナ肇は波奈、植木等は植木、ダニー飯田は飯田、ジェリー藤尾は藤尾、古今亭志ん朝は朝太と、そのまんまです。

ゲストも、西郷輝彦、あおい輝彦、伴淳三郎、森光子、八波むとし、藤村有弘、榎本健一、山田真二、鈴木やすし、スリーファンキーズ、津川雅彦、いしだあゆみ、張本勲、加藤芳郎など多彩。

当時の人気歌手やコメディアンが入れ代わり立ち代わり登場するため、作家の小野田勇は出演者が決定してから台本を書いていました。それも各出演者の見せ場を考えねばならず、本番当日に台本があがることも珍しくなかったそうです。三木のり平はセリフを覚えずに本番に入り、黒柳徹子相手に「これはだね、あの、その……」と口をモグモグさせていたら、のり平のセリフを覚えていた黒柳徹子が「言いたいことは、〇〇〇なんでしょう」と言ってごまかしたとのこと。

レギュラー全員が顔を揃えることはなく、勢ぞろいできたのは、職場ロマンスが実ったジェリー藤尾と横山道代が結婚する第80回(62年11月18日放送)だけです。

『若い季節』は、日曜夜の8時~8時45分放送で、裏番組には海外ドラマ『サンセット77』があり、チャンネル権を握っていた父親は『サンセット77』のファン。だけど、ナイターシーズンは野球中継になり、『サンセット77』は雨天中止の時しか放送されないので、1年のうち半分近くは『若い季節』を観ていたことになります。

面白かったという印象はあっても、豪華な顔ぶれが毎回どたばたと賑やかなだけで、主人公がいないためにドラマとしての記憶は薄いものになっていま~す。