- ドラマCD「囀る鳥は羽ばたかない」第2巻/フロンティアワークス
- ¥4,860
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BLCD「囀る鳥は羽ばたかない 2」を聴きました。
2014年9月24日発売 原作:ヨネダコウ
出演 新垣樽助 羽多野渉 安元洋貴 小野友樹 大川透 三宅健太 高瀬右光 興津和幸 佐藤拓也 他
真誠会若頭で真誠興業の社長である矢代は、ド Mで変 態、そしてい ん ら んだ。
元警察官で付き人兼用心棒の百目鬼は、矢代を綺麗と言ってはばからず、心酔している。だが、矢代が昔から想いを寄せる影山と、その恋人久我の存在を知ると、次第に百目鬼の矢代への想いも変化し、それを自覚していく。そんなとき、矢代が何者かに狙われる。傷を抱えて生きるふたりの物語の向かう先は――
矢代(CV.新垣樽助)
道心会傘下の真誠会若頭。真誠興業社長。真誠会のフロント企業として、資金を稼いでいる。
影山は唯一の友人で高校からのつきあい。歪んだ感情ながら密かに想いを寄せていた。
百目鬼力(CV.羽多野渉)
矢代の付き人兼用心棒。元警察官だが傷害事件を起こして、服役していた。性的不能。
血の繋がらない妹・葵がいる。
影山莞爾(CV.安元洋貴)
町医者(内科医)で、矢代の友人。火傷フェチ。久我とつきあっている。
久我(CV.小野友樹)
施設育ちのチ ン ピ ラ。黒服。矢代のお気に入りだったが、影山とつきあうようになる。
三角(CV.大川透)
道心会執行部の若頭。真誠会の元組長で、その頃、矢代を組に誘う。一時期、矢代とは愛 人関係にあった。
竜崎(CV.三宅健太)
道心会傘下の松原組組長。矢代の兄弟分。矢代を敵対視する一方で、強く意識している。
平田(CV.高瀬右光)
真誠会組長。権力欲は強く、上を狙っている。矢代の能力は認めているが…。
七原(CV.興津和幸)
矢代の舎弟。百目鬼の兄貴分。矢代の性 こう 為を覗く趣味があり、できれば一度くらいはヤ ッ てみたいと思っている。(←2巻もまだこの紹介文のままなんですねぇ・・・。活躍したのに!(笑))
天羽(CV.佐藤拓也)
三角の付き人。古くから三角についており、三角の行動をたしなめることも。
羽多野渉(百目鬼力)×新垣樽助(矢代)
(※メインのカップリングは上記の通りですが、内容はフ ○ ラ描写のみ。その他矢代が義父にされる、輪 かんなどの描写あり。竜崎×矢代あり。)
「囀る鳥は羽ばたかない」 の感想はタイトルクリックでどうぞ。
※今作の感想もほぼ考察でできています。相当自由にやってしまいました。しかも長文です。
作品の感想をお求めの方は回れ右してください。
ネタバレにご注意ください。
―ああ…なんてもん見せやがる―
―俺は、全部受け入れて生きてきた―
―何の憂いもない。誰のせいにもしていない―
―俺の人生は誰かのせいであってはならない―
2巻で重要になってくるのは、百目鬼がヤ ○ ザの世界で生きていくと腹を決めること、矢代が襲撃され組の勢力図が変わってきているのを知ること、矢代がこの道に進んだきっかけ、でしょう。
抜き出した部分は、襲撃された矢代が生と死の狭間で走馬灯の中に見た過去へ向けた言葉です。
生きていればいいことのひとつやふたつあってもいいのに、瀕死の矢代にはありませんでした。
(死にそうになり、)この光景、義父に屈服させられ犯 される姿をもって生きていたという実感をひとつ得るのですが、このシーンを聴いてやはり矢代は現在を受け入れているとは思えなくなっていきました。
人生を誰かのせいにしたこともあれば、しなかったこともあります。正しくはすることを諦めました。
人のせいにするというのは対象となる相手に責められるだけの理解がないと無理だと思います。一番近い言葉を使うなら甘えを許してくれる、かもしれませんが甘えたいだけの好意を持っていない相手の場合もありますから一概に甘えとは言いたくありません。
もし矢代の母親に矢代の言葉に耳を貸すだけの心が残っていれば彼も人のせいにできたかもしれません。彼女は産んだ張本人でお金も渡してはいましたが、しかし、他人でしかありませんでした。応えてもらえない人のせいにして当事者だけ真っ当なことを思っていても無駄な足掻きですし自分に跳ね返ってくるだけで虚しいだけですし労力だけ使って頭はイカレてくるでしょう。だからと言って悪くないのに自分のせいにするのは間違っていますしそもそも楽でありません。そうしたら何が最善の方法かと言えば当事者であることを捨てることでしょう。
矢代は1巻で影山と恋愛関係にならなかった過去を振り返り、
―俺は俺自身も傍観者にすることで俺を保ってきた―
と述懐しています。それは初恋の話に限らず広く彼の基盤になっているのではないかと私は見ます。
捨てるということは忘れて前を見て歩いていくという風に捉えたくなりますが、矢代の現在を見る限り、果てがド Mでい ん ら んのネコとなり蔑まれ犯 されることへの喜びと言える気がします。とすると、傍観者にするということは現実的な理性であると思います。
どういうことかと言いますと、(忘れるという意味で)捨てようと頭では本気で思っても心にも体にも数えきれないほど刻まれていたらそう簡単には捨てられませんよね。走馬灯に目を覆いたくなるような過去が出てくるということが物語っていると言えるでしょう。
行き場のない心は、自分の中にかたく閉じ込めてもう蓋を開けないようにするしか肯定して生きていく道がないように私には思えます。相手を亡き者にするという方法もありますが、矢代には当てはまらないので省略します。
その蓋をする為の方法が虐げられるセ ○ クスへの耽溺だとしたら。
現在と過去をセ ○ クスで結びつけるとして、現在までを歓迎しないと過去を拒絶したことになり精神崩壊してしまうのではないでしょうか。
はて、これで本当に矢代の言う全て受け入れた状態なのでしょうか?
―人間を好きになる孤独を知った―
―それが男だという絶望も知った―
―俺はもう充分知った―
この台詞は先ほどのすぐ後、別の記憶を見る矢代の言葉です。
矢代は時々驚くほどに幼く見えます。17歳ならばこれが全てかもしれませんが、誰であってもこれで充分知ったことにはなりません。生きているともっと色々知ることになります。
居酒屋で百目鬼と久我と影山が飲んでいると、矢代が電話をかけてくるシーンがあります。携帯を取られ慌て敬語がなくなる百目鬼をからかう久我、を聴いていて「バーカ!」と切ってしまうのですが、まるで小学生のようです。
頭も良く要領も良かったので世の中を渡ってこられたのでしょうし今の若頭の地位もあります。しかし、彼には欠落しているものが多すぎます。
彼の精神面と痛覚を有する肉体面は表裏一体となっている気がしていて、その中にあるたくさんの欠けている部分を捨てようとしたり傍観者に徹したりして補おうとしながら生きてきましたが、それはつまり受け入れたつもりに過ぎないのではないでしょうか。
そんな未完成な彼の前に淀みない目をした揺るぎない人物が真っ向から来たらどうなるのでしょうか。
私はここで蓋が開かれようとしているという感覚を持ち始めました。あくまで今は可能性の段階ですが。
しかしそれは本当に開かれても良いものなのでしょうか。もし開かれたらどうなるのでしょうか。
矢代は気づいていないようですが、もし百目鬼のソレが反応を示したら―捨てられるような気がする―と、何の根拠もなく私も思っていました。
矢代は男 娼扱いして蔑むヤ ○ ザたちだから乱 暴 されたいのであって、確実な好意を目の当たりにすると吐き気を催しています。百目鬼がもしイ ○ ポでなかったら・・・と考えるのは2人の出会いのシーンを全て考え直さなければならないので推し量るのは難しいですが(運命の出会いと思いたいところもあります)、今現在私は百目鬼に感化されているのかソレが拒否する限りは他のヤ ○ ザたちと同じように矢代を拒んでいる、正しくは矢代は拒まれていると思える、と言えるのではないかと思っています。
矢代が竜崎とするシーンで、彼の脳裏に百目鬼の初 体 験の光景が広がっていたという事実を妄想の神聖化と考えるならば百目鬼と影山は同等まで来ていますし、意識を取り戻してから走馬灯の先に想ったのが百目鬼であったので“いいこと”の希望になりつつあるのかもしれません。
しかし百目鬼と影山は似て非なるポジションにいます。矢代にとって百目鬼は今はまだ想い人ではないというのが単純な理由です。
矢代にとってセ ○ クスを伴わない恋心は裸の自分をさらすのと変わらないのではないかと思い、だからと言って再び恋をするとしても今更別の生き方をできるのかとも考えてしまうのですが・・・。
少しずつ何かが変わってきているのは誰しもが感じ取っていることでしょう。
受け入れている矢代が受け入れたつもりだったら。私は今の段階では箱の蓋が開くとすれば、得体の知れないものを目撃する緊張を伴うだろうと少しこわくも思っています。
とかなんとか書いてみましたが、
―たまによくわからない人になる―
―が、概ね綺麗だ―
と、百目鬼から見ればそれだけのシンプルな人なので、ここまでは全部どうでも良いことなのかもしれません。
たったこれだけまとめるのに(まとまらずすみません・・・)相当行き詰ってしまいまして、その先に見えたのは矢代を考えるのは私にはうん十年年早いということでした。書くからには追求したいと野心をもってやっているわけですが、こんがらがる一方です。しかし、何もかもが無駄だったわけではありません。
と言いますのは、それを認めた時、私はヨネダ先生と演者の方々は凄いことをやってのけているのだと尊敬がそれまで以上に強くなりました。文字にするとたった一文になってしまうのが残念です。
CDの感想なのでCDの話をしますが、100%でないにしろ皆さんキャラクターを内側に入れて演じていらっしゃるのですよね。
特に矢代を考えるのは不可能に近いくらい難しいのですが、新垣さんは演じてくださっているのですよね。どれだけ難しいことなのでしょう。想像すると宇宙くらい途方もなく思えてきます。
多くを書いても的確なものは見つからなそうなので控えますが、前作に続き素晴らしかったです!
1番心に残った台詞は―躊躇すんな―です。激しい葛藤を感じました。
個人的には「センチメンタルじゃーあーねー♪」をあのメロディで聴けたことも嬉しかったですね。冬の寒い日にそんな調子で虚空を仰いでいたことを音で感じ、情景がくっきり浮かび上がりました。
手抜きに思われると嫌なのでもう少し続けますが、勝手に考察している部分は原作を読んだだけでは得られませんでした。原作を読んでいると絵がある為表情や各々のキャラクターの躍動が見えはしますが、読んでいるのはあくまで私自身でしかないので私の中の理解や私の中にあるものでしか接することができません。ですからどこかあやふやです。しかし、CDで聴くとキャラクターの生命を目の当たりにして井の中の蛙が大海を知るわけです。
正しさだけで話をしなくてはならないならば私は間違いだらけでこの感想文は消すべきでしょう。が、あやふやな状態から輪郭形成と肉厚な色塗りをしてくださっている新垣さんの演技が乗った矢代を聴くと、正しさなど問題ではなく私は私の意見を発信しようと思えてしまうのです。この作品において感想を持てるというのは、実体化した矢代を見つめた賜物に違いありません。
具体例を書く為矢代と名指しで書いてしまいましたが、全体通してどのキャラにもどのシーンの臨場感にも同じように思っています。
百目鬼@羽多野さんはもう限界寸前でしょう。ピンクの映画館で女優の顔が矢代に変わったことはまだ踏みとどまっているといえますが、もしあの男優の顔が自分にすり替わったら全てが崩れていく気がします。崩れるというのは良い意味か悪い意味か今はまだ知りませんけれど。
本作でも大分抑えていて固まったように聞こえる演技をなさっていますが、感情、特に歯がゆさを持て余しているのがよく伝わってきます。
―どうして……わからないんだろう……こんなに綺麗で、こんなに一途な人が傍にいるのに……あの人は、どうして気づかないんだろう。どうして俺はこんなに腹が立って、少し苦しいんだろう―
というモノローグがあるのですが、百目鬼は口下手なので心の中で叫び出したいような言葉が燻っていてそれが今にも飛び出してきそうです。同時に口下手だからこそ実直に想っている姿も痛感します。
竜崎@三宅さん
竜崎や平田@高瀬さんは3巻以降ますます力を増して登場するような気がするので、今何かを語るのは時期尚早だと思うのですが、ひとつだけ。絡みを聴いて竜崎は思っていた以上に矢代を好きだったことを思わせられました。
過去に雀荘で矢代はマ ワ されていて、竜崎も加担していた1人でしたが、汚い言葉で罵って尻を叩いても必死に腰 を 動かしている・・・あら、矢代が自分を や る男たちに思っていることそのままになってしまいましたが、でもそんな感じでした。
決定的に違うのは竜崎は「ぁあ゛ーーー!?」とか吠えながらも本当の意味では怖くなく、愛情をもっていたということです。欲望の対象だけに見下しきれていないところが可愛いなと思ってしまいました。三宅さんだからこそ出せる味だと思います!
三角@大川さん
矢代が組に入った過去とは、三角との出会いとも言えます。それだけ三角の出番も増え、彼が矢代にやけにご執心で自分のところへ戻ってくるように諭すのもなんとなくわかってくるようになりました。
大川さんは上品な声(演技)が魅力的な方ですが、三角は結構あくの強いタイプなので今作であの台詞はどうなるのか、あのシーンはどのように入ってくるかと巡らせていたらまあこれがもう・・・!
「オカマが一丁前におねだりかよ。胸糞悪ィ」等のゲ スな台詞も似合えば、―マ ゾだのなんだのよく知らんがする必要のねぇ痛い思いなんてをするもんじゃねぇ―という部分に込められた重みに生きてきた年数を感じもしました。
この作品はいい声のオンパレードでそれだけで鼻血が・・・←
気になったのは2点。
まず本作はBGMがあまり合わないと思うことがありました。(曲自体は素敵です。)
特に最初の矢代が竜崎を誘うシーンと、過去編で矢代がカップ麺を啜りながら新聞を読んでいて兄貴分が蹴破ってくるシーン。なぜあんな音楽が・・・?おとぼけを強調したいようには思えません・・・。
それから、映画館のシーンと矢代の過去で女性のあ え ぎ 声が入っていますが、結構ボリュームが大きいのと変化に乏しいので肝心な台詞に集中しづらいです。編集の際にもう少し工夫してくだされば良かったように思います。演じてくださった女性声優さんには頭が下がります。
あと、これはとても個人的な感想なので悪く捉えさせてしまったら申し訳ないのですが、七原は確かによくいるタイプのチンピラだとは思うのですが、時々どうにも興津さんの演技が大げさに聞こえてしまいます。真面目なシーンではきちんと聞こえますし、組長級の幹部と同じ場所にいる時に貫禄が無いというのが出ていて良いと思いますし、苦情という風に思っているわけでもないのですが、なんだか彼が出てくると疲れてきてしまいます。
もしよろしければこのように捉えると七原を聞きやすいというのがございましたら教えていただけませんでしょうか?
巻末フリトは新垣さん&羽多野さん&三宅さん、安元さん、興津さん、大川さん&佐藤さん&高瀬さん、小野さんで約14分45秒。
新垣さんたちのグループのみトークで、あとはお1人ずつのコメント形式になっています。
トークテーマは「本日の感想」
三宅さんのテンションおかしいwwwすごい威圧感だ!www
こ ○ される、こわい、おおこわい!略してKKO!スタッフの方々からの素晴らしい褒め言葉ではありませんか!けど私も思ってますよ。三宅さんはあんまり怖くないですよね^^
「ぶっちゃけえろくない!?」とお2人が新垣さんにおっしゃっていましたが、ね!私も新垣さんの色気の100分の1でもいただきたいですわよ(´・ω・`)。
羽多野さんは相当緊張なさっていたそうです。確かに、声裏返ってしまわないかとか不安になりますよね。「頭(かしら)」でチューニングwww百目鬼を作るために努力してくださっているのが伝わってきますね。
演じようと思ってきたのに演じちゃだめと言われたと新垣さんがおっしゃっていましたが、え?どういう意味でしょうか!?むちゃくちゃハードルの高い現場なのでしょうね。
私も興津さんと同じく続きが気になりまあああああす!w
大川さんがコメントしている時に後ろから「カッコいいっす!」「カッコいいっす!」って何の掛け声!?w本当の頭みたくなってますwww私も被せていこうwカッコいいっす!
あー佐藤さんの声だったのですね(即解決w)^w^天羽さん良い女房っぷりでしたよ!
高瀬さんスーツでいらしたんですか!?動きづらくなかったのでしょうか?雰囲気作りを大切にしてくださりありがとうございます!素のお声を聴くと安心しますね。今のところ平田のについて多くは描かれていないので、よくわからない分こわいです(褒めてます)。
冒頭百目鬼は矢代が入手した本物の警官のコスプレをしていますが、行く先々でヤ ○ ザたちに本物の警官と間違われ怒鳴られたりいきがられたりします。その状態で言えるのは、彼はまだ堅気でした。七原も後に言っていますがまだ戻れたのです。しかし、百目鬼は自らの小 指 を つ めたことで身を固める覚悟を決めてしまいました。
矢代も何かを失ったのかもしれません。肉体的な面で2人が共に失ったことによりようやくスタート位置についたように思えます。
原作もドラマCDも次巻が待ち遠しいです!必ず制作してください。よろしくお願いします<(_ _)>
もっとシーンやキャラ同士の駆け引きや攻防、台詞などにこだわって書くことも考えたのですが、前作の感想を書いた時からどうしても長く矢代を追いかけてみたいと心にありまして、まとまりのないものをアップしてしまいました。3巻が発売される時に私がブログを続けていたら、答えが見つからなくても逃げずに考えていきたいです。
気を付けたつもりですが、考察が誘導的になった可能性があります。決めつけのように読めてしまいましたらごめんなさい。作品は各々自由に捉えるべきという考えですので、皆様もご自分の感想を大切になさってください。
最後までお読みいただきありがとうございました。