昨日に引き続き、男性の育児休業について。

育児休業については誤解していたところがあった。
家庭内に育児に専念できる家族(専業主婦の妻や育休中の妻)がいたら、もう片方の親は育休を取得できないと思っていたが、さにあらず。


妻が専業主婦でも育児休業中でも夫は育休を取得できる。そして会社は従業員からの休業取得申請を拒めない。
http://ikumen-project.jp/wlb/faq_system.php

タイトル通り、男性の育休取得には大反対である。

理由① 
制度を悪用する輩が現れるから
 
宮崎謙介衆院議員が良い例である。さぼるため、バカンスに充てるため、子供を理由に合法的に休んでいるだけだ。


理由②
生後間もなくは、授乳が育児のメインであるから
 
今は母乳が奨励されている。男性が育休を取得する必要はないのである。
大体授乳を主にやってくれる妻が家にいるのに、夫は終日家にいて何をするつもりだろうか。生後1年未満の乳児のお世話は本当に楽である。赤ちゃんは寝てばかり。たまに起きては家の中をハイハイパトロールするぐらいだ。

理由③
家庭内の女性の地位が低いから

男女同権の世の中と思いきや、まだまだ家庭内の女性の立場は低い。
例えば夫婦そろって夫の実家に遊びに行ったとする。何故か台所で手伝いに駆り出されるのは妻の方である。女はタダ働きを強いられる。そんな状況で、妻が夫に「育休を取るな」「育休をとるならばXXをしろ」などとリクエストが出来るだろうか?夫が妻のサポート、もっと言えば夫が妻の指示に従って育児を手伝うとはとても思えないからだ。

理由④
妻の仕事が増えるから

日本の男性は得てして家事が苦手である。育児のためと称して夫が家に居座り、朝昼晩の食事の用意は妻の役目になることは容易に想像できるだろう。
夫さえいなければ妻は赤ちゃんと一緒に昼寝が出来るのに・・・。妻は夜中の授乳でいつも眠いのだ。


理由⑤
男性は育休を取らなくとも仕事が続けられるから

女性に育休が認められなかった時代、女性の多くは出産で仕事を手放し、二度と正社員には戻れなかった。絶対に仕事をやめたくない女性だけが、生後2か月で仕事に復帰。赤ん坊は保育園や祖母が育てることになる。生後2か月の赤ん坊と言ったら、新生児と変わらない。寝返りさえ打てず、授乳は3時間ごと。予防接種も済んでいないのに集団生活の中に放り込まれる。これが人間らしい姿であろうか。
育休が認められた今、女性は子供を持っても仕事を続けることができる。仕事を続けること、これ以上の将来へのリスク管理はない。女性が社会的弱者にならずに生きていけるのだ。
しかし男性はそうでなはい。子供を持ったがゆえに仕事を捨てざる得なかった男性を私は知らない。
もともと男性は恵まれた存在なのだから、育休を与えなくとも良いではないか。制度を悪用したり、逆に妻の育児を邪魔をするデメリットが増えるような気がする。


とは言え、育児に男性の協力が不要かと言ったら、必ずしもそうではない。

まず、男性の育休取得の条件を狭くするべきだ。
従来のように、妻が働いている、または病気であるなどの理由があれば、男性が育休を取れるようにしたら良いのに。家に複数の保育者はいらない。女性の地位が低いのだから、夫が妻の意見を退けやすい土壌があるからだ。

また、第2子以降、双子などの事情があれば、夫の時短勤務を認めたり、もっと有給を取りやすくしたりと、育休以外の制度を充実させたほうが妻も助かり、夫も育児と仕事を両立できやすいのではないだろうか。


私は自称イクメンを信用しない。育児とは子供や妻という「相手」がいるのだ。「自分が育児にかかわりたい」ではなく、「相手が自分に何を求めているか」が一番大切なのだ。
妻が求めたら育児に参加する、妻が求める以上のことはしない。もちろん育児は父親の権利でもある。しかし命がけで子供を産み、死ぬ気で育児に専念している母親のそばで権利を主張されても、母親にはその権利主張を受け入れる余裕はない。
逆にそんなに育児にかかわりたいのならば、母親の要求(妻の育休が終わるタイミングで夫が育休を取ってくれ)などの要求を断らないでほしい。大体の夫は「いや、会社の都合が・・・」などと言って断るから。
所詮男の育児は「できる範囲」なのである。だったら、最初から「イクメン志望」などにはならず、状況に合わせて育児を「お手伝い」してほしいものである。